「
毎日王冠・G2」(8日、東京)
鼻、鼻、頭差-。4頭横一線の大激戦を制したのは3歳馬の
エルトンバローズ。殊勲の大金星で前走の
ラジオNIKKEI賞に続く重賞連勝を飾った。
好発から4、5番手のインに収まると、人馬の折り合いはピタリ。レースの流れを完璧につかんだ。「直線はグイグイでした。道があけば伸びてくれると思っていた」という西村淳の手応え通り、直線半ばで馬群の間を割ると、一気に先頭へ。外から猛然と迫る
ソングライン、
シュネルマイスターに負けじと、必死に相棒を鼓舞した。「外の方が優勢と思っていたので、神様にお祈りしました」。ゴールの瞬間は負けも覚悟したが、G1馬2頭を僅差でしのいで安どの表情をのぞかせた。
夏場の休養を挟み、これで破竹の4連勝。「すごく大人になったと感じるし、どんな競馬もできる。頭が下がります」と鞍上は成長ぶりを絶賛。「まだ3歳ですし、伸びしろしかない。楽しみな1頭に出会えました。この先も大きな舞台で勝ってくれると思います」と言葉を弾ませた。
杉山晴厩舎は看板馬だった3冠牝馬
デアリングタクトが引退したばかり。指揮官は「
デアリングのためにも強い馬づくりを頑張ります」と精進を誓った。次走については「馬の様子を見て、ベストの選択をしたい」と話すにとどめたが、どこに照準を定めようとも、主役級の存在感を見せるに違いない。
提供:デイリースポーツ