今週は牝馬3冠最終戦の「第28回
秋華賞」。史上7頭目の牝馬3冠に挑む
リバティアイランドが断然の主役だ。スポニチ本紙では連載「
リバティアイランド牝馬3冠への道」でリバティの強さに迫る。12年3冠牝馬
ジェンティルドンナなど数々の名馬を出してきた名門・サンデーレーシングの吉田俊介代表(49)に、リバティへの思いを聞いた。
――G1・3連勝で特に印象に残っているレースは?
「全部ですけど、
桜花賞はヒヤヒヤしましたね。打って変わって
オークスは1回使ったことが大きいと思いますけど、安心して見ていられる競馬で。まあどちらのレースも強いなと思いましたね」
――ストロングポイントは?
「能力が高いことはもちろんですけど、気持ちの面でも走る競走馬だと思います」
――
桜花賞後はダービーに行く話もあったのでは?
「凄く周囲からあおられて、僕も否定はしないのであるかもしれませんねと言っていましたが…(笑い)。ちゃんと話はして、同じ距離で同じ舞台ですけどレースの質は全然違うと思うので。ダービーの方がより1コーナーとか肉弾戦というかポジションの取り合いみたいなのがあって、
オークスはないだろうとか、この時期の女の子でどうしましょうかという話をしましたね」
――秋は
凱旋門賞も選択肢にあったのか?
「
凱旋門賞はなかったですね。
オークスを選んだ時点で、ほぼ
秋華賞になるかなと思っていました」
――夏の変化は?
「背が伸びたし、大きくなりましたね。馬体の成長というか、凄く幅が出ましたね。
オークスの後は凄みを増したというか、力強さを増した雰囲気になったかなと思います」
――直行になる。
「阪神JFの後も
桜花賞直行を選んでいるくらいですし、直行のローテーションはすんなり意見が一致しましたね。休み明けは
桜花賞の内容をどうとるかなんでしょうけど、結果は出してくれたので」
――牝馬3冠がかかる。
「
桜花賞の時みたいに
リラックスしすぎていなければいいかなと思います。(過去の
秋華賞は)結構ギリギリまで前の馬が残ったりする場面も見ていますしね。でも本当に凄く力のある馬だと思っていますから期待の方が大きいです」
――今後、どういう馬になってほしいですか?
「牡馬を含めた一番大きいレースを使っていくことになると思うし、それが海外のレースかもしれない。そういう馬だと思っていますね。距離はここからやってみてというところですが。馬の適性は結構変わってくるので。(
イクイノックスとの対戦は)見たいですけどね。
オークスの時ならそう思いましたが、今はどこに適性があるのかが分からないですからね」
◇吉田 俊介(よしだ・しゅんすけ)1974年(昭49)4月13日生まれ、北海道出身の49歳。慶大卒。98年ノーザン
ファーム入社。同
ファーム空港牧場場長を経て、現在は同
ファーム副代表。サンデーレーシングの代表取締役も兼務する。父はノーザン
ファーム代表の吉田勝己氏。趣味はサッカー観戦。
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