「
京都大賞典・G2」(9日、京都)
3年ぶりに淀へ帰ってきた伝統の中距離重賞は、5番人気の
プラダリアが勝利。兄・謙一、弟・学師の池添兄弟タッグが、昨年の
青葉賞以来3度目となる重賞制覇を決めた。2着には3番人気
ボッケリーニ、3着に1番人気
ディープボンドが続いた。なお、2番人気の
ブローザホーンは心房細動により最後の直線で競走を中止した。
兄弟の絆がラ
イバルの圧を封じ切った。池添騎乗の5番人気
プラダリアは、逃げた
アフリカンゴールドを常に射程圏に入れながら追走。直線に向いて追いだしを開始し、内から抜け出しを狙った
ボッケリーニと馬体を並べて逃げ馬をパス。兄弟タッグか、ベテランホースか-。抜きつ抜かれつのデッドヒートを、最後は首差先んじてゴール板を駆け抜けた。
プラダリアを重賞V2に導いた殊勲の兄・謙一は“好騎乗だったのでは”との問いに「はい!」と照れ笑い。「状態がいいなと感じていたので、このメンバーだけど、自信を持って臨みました」と堂々の立ち回りでVをもぎ取った。
見守った弟・学師も「完璧な騎乗でした」と笑顔を見せる。昨年の
青葉賞以来、兄弟タッグへ美酒をもたらした管理馬に「具合の良さでファイトしてくれましたね。やっと善戦マンから脱出できました」と目尻を下げた。
強豪を蹴散らしたことで、視界は一層広がった。今後について学師は「
香港ヴァーズ(12月10日・香港シャティン)か、
ジャパンC(11月26日・東京)から
有馬記念(12月24日)か。オーナーと相談して決めたい」と、
ビッグタイトルを視野に入れる。
「血統的にもまだ良くなると思いますよ」と底知れぬ伸びしろを秘める
ディープインパクト産駒。まだ見ぬ景色を追い求め、充実の秋を謳歌(おうか)する。
提供:デイリースポーツ