◇厳選超抜リスト
「厳選超抜リスト」は名門・友道厩舎がこん身の仕上げで送り込む
ハーパーを指名した。
春のリベンジの思いを込め、3冠最終戦に臨む。
桜花賞4着、
オークス2着で悔しさを味わった
ハーパーの最終追いはCWコース単走。躍動感のある脚さばきでスピードに乗っていく。軽く仕掛けるとギアを切り替え、6F83秒8〜1F11秒6を刻んだ。稽古をつけた大江助手は「単走でやったのは、もうこれ以上チェックすることがなく、この馬自身の動きをつくるため」と意図を説明し「しなやかな動きで、こちらが思っている通りの反応でした」と満足げに振り返った。
5日の1週前追いはCWコース3頭併せで、福永技術調教師を背にいっぱいに負荷をかけられた。時計は6F82秒6〜1F12秒0で目立たないが、直線は僚馬2頭に挟まれても自分の走りを崩さず、グイグイ伸びて突き抜けた。調教役を務める大江助手は「間に挟まれた時にどういったリアクションをするか、そこからしっかり頑張れるかを見たい」とテーマを掲げ「馬場状態が重かった中でも、しっかり走れていましたね」とうなずいた。走り方自体もひと夏を越して「背中からトモにかけてしっかりしたことで、体幹がブレなくなってきました。しっかり地面を捉え、スピードに乗りやすい重心になっています」と目を細める。見た目にも幅が出て、現時点で体重は前走時(468キロ)から20キロほど増えているという。心身の成長が陣営の手応えにつながっている。
打倒
リバティアイランドへ。
桜花賞、
オークスでも手綱を取ったルメールは「一番のラ
イバル」と意識しつつ、パートナーについては「タフな馬。そんなに切れないけど、ずっといいペースを維持できる」と特長を挙げた。18年に
アーモンドアイを牝馬3冠に導いた名手が3冠阻止への策を練る。仕上がりは文句なし。ひと皮むけた走りで2冠馬にひと泡吹かせる意気込みだ。
《
オークス2着馬が2年連続制覇中》
オークス2着馬は過去10年で6頭が出走。一昨年
アカイトリノムスメ、昨年
スタニングローズと連勝中だ。
スタニングローズは
紫苑Sの勝利を
ステップに参戦したが
アカイトリノムスメは
ハーパーと同じく
オークスから直行だった。また、友道厩舎は過去7頭を起用し、08年8番人気2着
ムードインディゴ、12年2番人気2着
ヴィルシーナ、16年3番人気1着
ヴィブロスと3頭が馬券絡み。
ハーパーが厩舎の先輩に続くラスト1冠獲りを目指す。
スポニチ