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秋華賞追い切り(11日、栗東トレセン)
第28回
秋華賞・G1(15日、京都)の追い切りが11日、東西トレセンで行われ、史上7頭目の牝馬3冠を目指す
リバティアイランドが栗東・CWコースで圧巻の動きを披露した。「考察 追い切り編」は、
オークスからの直行となる女王の調整ぶりに不安なしとし、動き1位の「G」評価と
ジャッジした。
鍛え抜かれた筋肉から繰り出される、しなやかで美しいフォーム。女王
リバティアイランドが先週の超抜ラップに続き、最終追い切りでも圧巻の走りを披露した。
6馬身差をつけて圧倒した
オークス以来となる牝馬3冠最終戦へ向け、9月12日の帰厩時に511キロあった馬体は、追うごとに洗練されてきた。5日は栗東・CWコースで自己ベストとなる6ハロン81秒5―11秒0を計測したが、ラスト2ハロンで10秒9―11秒0という高速ラップを続け、瞬発力と持続力を改めて証明した形だ。追ってからの反応も素晴らしく、この時点で久々の不安はないと感じた。帰厩後、初めて騎乗した川田も「増えすぎたのかなと懸念した部分もそんなことはなく、いい意味で変化を感じづらい雰囲気でした」と納得する1週前追い切りだった。
そして迎えた11日の追い切り。朝一番に登場し、助手とともに角馬場で準備運動を済ませたリバティは、スタンド前で川田にバトンタッチ。「能力が高すぎるので、併せ馬というよりもペースメーカーを置いて、この馬のリズムを大事にしながら追い切ってくるというところです」という鞍上の言葉通り、CWコースで5馬身後ろからスタートすると、呼吸を合わせて動きをつくり出す。直線に入ると持ったままで
メイショウクーガー(3歳1勝クラス)にラスト1ハロンで並びかけると、あっという間に3馬身置き去りにした。
6ハロン82秒1―11秒7。鞍上は「数字は出てしまうので全体時計は速くなってしまいますけど、オーバーワークにならないようにやった結果の時計です」と計算通りの仕上げに胸を張った。同じ休み明けだった
桜花賞の時の最終追い切りは6ハロン84秒8―11秒2だが、全体を2秒7詰めたことよりも、明らかに反応が速くなっている点が成長だろう。断然の1強ムードにも「もちろんそういう馬ですから。そういう存在だと思っています」と言い切った。史上7頭目の牝馬3冠は濃厚だろう。(山下 優)
スポーツ報知