◆第28回
秋華賞・G1(10月15日、京都・芝2000メートル)
第28回
秋華賞・G1(15日)の出走馬が12日、確定した。新装された京都競馬場では3年ぶりの開催。史上7頭目の牝馬3冠を狙う
リバティアイランドの1強ムードが際立つなか、「考察 データ編」は騎手&調教師&種牡馬の三拍子がそろう
オークス2着の
ハーパーを逆転候補と導き出した。
シランケド、
シンリョクカが出走を取りやめ、賞金1500万円の5頭のうち4頭が抽選を突破。枠順は13日に決まる。
春の2冠牝馬が出走した
秋華賞は過去7回ある。そのうち5回で3冠牝馬が誕生【注】し、残り2回の
ブエナビスタ(09年)と
スターズオンアース(22年)も敗れたとはいえ馬券圏内の3着。その1、2着は2度ともに2、3番人気の馬だった。
リバティアイランドの1強ムードが濃厚な今回、大波乱を期待するのは現実的ではない。無謀な穴狙いはせず、有力馬の中から逆転候補を探すのが妥当だ。
今年は3年ぶりの京都開催。データ的に断然優秀なのは、
オークス2着の
ハーパーだ。
ハーツクライ産駒は最近10年の京都・芝2000メートルで34勝と、今回出走する種牡馬の中ではトップの数字だ。単勝回収率も125%と優秀で、まさに“庭”といえるコース。
ハーパーは初の京都だが、マイナスにはならない。
今回騎乗する騎手の同期間の成績では26勝のルメールは川田に劣る2位だが、勝率は25・5%で、唯一の20%超えと圧倒的だ。
秋華賞も17、18年に連覇。さらに管理する友道調教師も同条件で17勝、勝率20・2%でともにトップ(1戦1勝の辻野調教師を除く)。
ヴィルシーナで挑んだ12年の
秋華賞では、
オークスで5馬身差をつけられた
ジェンティルドンナに鼻差まで詰め寄った実績がある。
ハーパーは樫の舞台で6馬身差をつけられたが、大江助手も「(
ヴィルシーナが)あれだけの実力差を詰めたのだから、今回も楽しみがあります」と、ひそかに波乱をもくろむ。
振り返れば、牝馬3冠を阻止した09年の
レッドディザイアと昨年の
スタニングローズも、同じ
オークス2着馬だった。順調に調整を続ける
リバティアイランドに死角らしい死角は見当たらないが、逆転を狙える一頭がいるとするなら、それは間違いなく
ハーパーだ。
スポーツ報知