「府中牝馬S・G2」(14日、東京)
母が輝いた府中の長い直線で、驚異の粘り腰を発揮した。1番人気の
ディヴィーナが、8度目の挑戦で重賞初制覇を達成。惜敗続きだった近2走のうっぷんを晴らす快勝劇に、M・デムーロは「最近は2着ばかりだったから、きょうは頑張ろうと思っていた。めちゃくちゃうれしい」と笑顔がはじけた。
レース前、鞍上は友道師に作戦を明かしていたという。「ペースが遅くなりやすいレース。だからリズム良く行かせてください」。その言葉通り、スタート直後に先手を奪い、大逃げの形で折り合いをつける
ファインプレー。最後までその脚色は鈍らず、後続の追い上げをしのぎ切った。
オーナーで元
メジャーリーガーの佐々木主浩氏も大興奮。「いや〜、今年は1勝もしてなかったのでうれしいですね。ミルコがうまくやってくれて、やっと勝てた」と破顔一笑だ。自身が所有し、13、14年ヴィクトリアMを連覇した
ヴィルシーナの娘でうれしい重賞初タイトル。「成長が遅いファミリー。友道さんが我慢して使ってくれています」と目を細めた。
次戦は優先出走権を得た
エリザベス女王杯(11月12日・京都)が視野に入る。「ミルコも“距離は大丈夫”と言ってくれているし、
エリザベス女王杯に行けたら」と友道師。5歳にして本格化した名牝の娘が、古馬牝馬の頂を視界に捉えた。
提供:デイリースポーツ