過去10年の傾向から好走馬を導き出す「G1データ王」。今週は牡馬3冠最終戦の「第84回
菊花賞」。先週の
秋華賞は単勝1・1倍の圧倒的1番人気に支持された
リバティアイランドが見事3冠を達成したが、今週は上位混戦の様相。2冠馬が誕生するのか、それとも思わぬ伏兵の台頭があるのか。
(1)
皐月賞馬VSダービー馬
皐月賞馬とダービー馬がそろって
菊花賞に出走するのは意外に珍しく00年以来、実に23年ぶり。今世紀では初対決となる。
皐月賞馬
ソールオリエンスとダービー馬
タスティエーラの対戦成績は1勝1敗だが、過去にさかのぼれば圧倒的に
皐月賞馬が強い。“直近”の00年は
皐月賞馬
エアシャカールがダービー馬
アグネスフライトを抑え、2冠を達成。フライトは1番人気に支持されたが5着。
菊花賞での「
皐月賞馬VSダービー馬」は過去16回あり、対戦成績は
皐月賞馬が12勝4敗で大きくリード。ちなみに
皐月賞馬&ダービー馬のワンツーは73、98年の2回のみだ。
(2)臨戦
ステップとしては
神戸新聞杯、
セントライト記念の両
トライアルが断然。6頭の優勝馬を出す
神戸新聞杯の【6・5・4・51】に対し、
セントライト記念は【3・3・1・43】。が、21年
タイトルホルダー、22年
アスクビクターモアと
セントライト記念組の関東馬が2連勝中。過去10年の戦績は
神戸新聞杯優勢だが、明らかに流れは関東寄り。両
トライアル以外からの優勝は18年
ラジオNIKKEI賞からの臨戦となった
フィエールマンのみ。今年はダービー馬
タスティエーラがぶっつけでの参戦になるが、4カ月以上の休養明けで3着以内に入った馬は過去10年では皆無だ。
(3)流れは関東
今年は
皐月賞で関東馬がワンツー。ダービーでは関東馬が1〜3着を独占した。
菊花賞も今年は関西馬8頭に対し関東馬9頭が出走予定。
菊花賞で関東馬の出走頭数が関西馬を上回れば、87年(関東馬11頭、関西馬7頭)以来36年ぶり。ちなみにこの年は関東馬
サクラスターオーが優勝している。
皐月賞、ダービーに続き関東馬が3冠レースを全勝すれば、87年(
皐月賞&
菊花賞=
サクラスターオー、ダービー=
メリーナイス)以来36年ぶりとなる。
(4)結論
セントライト記念を
ステップ(2着)とした
皐月賞馬
ソールオリエンスが不動の主役。過去2年の勝ち馬
タイトルホルダー、
アスクビクターモアも
セントライト記念13着、2着から巻き返しての戴冠だった。ダービー馬
タスティエーラはぶっつけ参戦で迷わず消し。過去に
皐月賞(1着)以来の休養明けで2冠制覇を果たした
サクラスターオー(87年)のような馬もいるが、現代の競馬では苦戦は免れない。相手筆頭はこれも関東馬の
ハーツコンチェルト。
神戸新聞杯は1番人気5着に敗れたが本番で本領発揮。5戦4勝の
ドゥレッツァは条件戦からの参戦が減点材料だがノーザン
ファーム生産の
ドゥラメンテ産駒は3冠牝馬
リバティアイランドと同じ。鞍上のルメールは
菊花賞で【2・2・1・2】。最大の惑星はこの馬になる。 (データ班)
スポニチ