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【菊花賞】ソールオリエンス ダービーの雪辱へ才能の違い見せつける

スポーツ報知
  • 2023年10月17日(火) 06時00分
◆第84回菊花賞・G1(10月22日、京都・芝3000メートル)

 皐月賞馬と日本ダービー馬が23年ぶりに対決する3冠最終戦、第84回菊花賞・G1は22日、京都競馬場で行われる。首差で2冠を逃したソールオリエンス手塚貴久調教師=美浦=も雪辱に燃えている。

 勝負は時の運に左右されても、秘める能力への確信は揺るぎない。デビュー3連勝で皐月賞馬に輝いたソールオリエンスは、日本ダービーセントライト記念で連続2着と悔しさを味わった。しかし、レース内容は決して力負けではない。手塚調教師は「どんな馬でも全部が勝てるわけではないし、次の本番で勝てればと思っています。今のところ不安はない」と雪辱に燃える。

 1番人気の宿命か、日本ダービーは厳しいマークもあってタスティエーラに首差2着と及ばなかった。始動戦だった前走は、14番枠から安全策で外、外を回っても勝てると踏んだが、3、4角で外に振られる不利が響いて惜敗。それでも指揮官は「スローペースでも折り合いはついているし、進んでいかないくらい。距離はもつのかなと思う」と、違った一面で収穫をつかめた。

 もともと距離適性に関して手塚師は、体形から2000メートルぐらいが合っていると評価していた。しかし今では「体形以上にこなせるのかな」とイメージを超えてきている様子だ。一方でデビュー当初から素質を感じていた「長く速い脚が使える」ことについては、「いいところは今も変わらないです。(この中間の)雰囲気はとてもいいし、精神状態もやるごとに高ぶり過ぎない」と、ここぞの自慢の切れ味は健在だ。

 厩舎として菊花賞では、18年のフィエールマン以来、2度目の栄冠がかかる。ラジオNIKKEI賞(2着)からぶっつけで鼻差Vをつかみ取った“先輩”とはタイプは違うというが、素質からくる“手応え”は近いものがある。「持っているポテンシャルは同じくらいの評価ができるし、この馬は現に皐月賞を勝っているわけじゃないですか。またG1を勝てる気にさせてくれる」。激闘の記憶が色あせない淀のターフで、才能あふれるソールオリエンスも想像以上の走りを見せてくれそうだ。(坂本 達洋)

 ◆皐月賞馬と日本ダービー馬の激突 菊花賞皐月賞馬とダービー馬がともに参戦した例は過去に16回。皐月賞馬が5勝(2着2回、3着2回)、ダービー馬は1勝(2着2回、3着1回)にとどまる。ワンツーは2度あり、1973年にダービー馬タケホープ皐月賞ハイセイコー、98年が皐月賞セイウンスカイ→ダービー馬スペシャルウィークだった。今年そろい踏みが実現すれば、2000年(皐月賞エアシャカール1着、ダービー馬アグネスフライト5着)以来の23年ぶりとなる。

スポーツ報知

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