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菊花賞追い切り(18日・美浦トレセン)
第84回
菊花賞・G1(22日、京都)の追い切りが18日、東西トレセンで行われ、
皐月賞馬
ソールオリエンスが万全の仕上がりを見せた。23年ぶりに菊の舞台で実現する「
皐月賞馬VS
日本ダービー馬」で、
タスティエーラに雪辱を果たす準備は整った。
もっと前向きさを見せるかと思っていたはずが、滑らか過ぎる動きに見とれてしまった。
ソールオリエンスは直線の入り口で前を行く外
アナンシエーション(5歳3勝クラス)の直後につけると、スムーズにギアを上げて加速。最後はきっちりと半馬身先着して、メリハリの利いた走りに人馬の呼吸はピッタリと確信できた。手綱を執った横山武が「最後の最後だけ軽く併せる指示で、したい調教ができた。いい調教でした」と、納得の表情だったのもうなずけた。
初の3000メートル戦。ポイントとして大きなカギを握る折り合いを重視して確認したが、道中の動きにも不安は感じなかった。美浦のWコースで先行する僚馬を8馬身後方から追いかけ、前半はゆったりと入って6ハロン82秒7―11秒5を馬なりでマーク。3角過ぎから前との差を詰めていく姿も、十分にコントロールが利いていた。鞍上が「3000メートルは未知の距離ですし、京都は初めてなので、いろいろイメージしづらいかなと思うが、適応能力の高さに期待したい」と語り、パートナーへの信頼の厚さも“試練”を乗り越える武器になる。
前哨戦の
セントライト記念は不利もあって2着に敗れたが、順調にひと叩きして本番に臨めるのは大きい。手塚調教師も「いろんなところでガス抜きされているし、プラスに向いているのは間違いない」と、上積みを感じていた。順調に磨き上げられてきたことで、素晴らしい輝きが見られるだろう。(坂本 達洋)
手塚調教師「直線の長いことは一番プラスだと思う」
―
ソールオリエンスは始動戦だった前走の
セントライト記念で2着と悔しい結果だった。
「とてもいい夏休みを過ごして順調にきたが、枠順が外枠だったので、オーナー、ジョッキーと3者で相談しまして、負担のかからないように枠なりの競馬をした。残念な結果だったが、幸い使った後のダメージはなくこられている」
―初めて挑む3000メートルの距離については。
「京都は外回りということもあるし、末脚に魅力がある馬なので、直線の長いことは一番プラスだと思う。悪いイメージではない」
―
日本ダービー2着の雪辱がかかる。
「ダービー馬もいるし、その時の3着馬もいる。
神戸新聞杯を勝った馬もいますから、相手にとって不足はないですし、強い相手だとは思います」
―親子制覇への期待もかかる
「
キタサンブラックは
菊花賞を勝ちましたし、この子も
皐月賞馬という勲章を1つ持っていますので、もう1つ、2つ取れる器ではないかと思っていますので、
菊花賞が2つ目になればうれしいなと思います」
スポーツ報知