◆第84回
菊花賞・G1(10月22日、京都競馬場・芝3000メートル)
3年ぶりに京都で行われる第84回
菊花賞・G1(22日、京都)の出走馬と枠順が19日、確定した。東西の馬トク取材班が「有力馬の明暗」「展開利」「伏兵」をテーマに「枠トーーク」を繰り広げた。
明暗 勝率1位の大外枠は
ドゥレッツァ 西山(以下、西)「関東の有力馬はそろって内枠をゲットできず。本紙泣かせの枠順になったなあ」
松井(以下、松)「最も内めを引いたダービー馬
タスティエーラで7番でしたからね」
西「7番は05年
ディープインパクト以来、勝ち馬が出ていないけど、そこは名手モレイラの手腕に期待といったところ」
松「
皐月賞馬の
ソールオリエンスは7枠14番。昨年の勝ち馬は14番でしたが、阪神開催だったので参考にしづらいですね」
西「春2冠ともに内枠だったしね。平塚助手は『もうちょっと内でも良かったが、それは言ってもしょうがないので』と気持ちを切り替えていたけど。京都で行われた
菊花賞では14番は11年の
オルフェーヴルが最後か」
松「23年ぶりの
皐月賞馬VSダービー馬対決が、それぞれ3冠馬誕生の馬番というのはちょっと面白いですけどね」
西「関東でもう1頭、人気になりそうだった4連勝中の
ドゥレッツァは大外17番。こちらも印を下げざるを得なかった」
松「尾関調教師も『コース形態的に外枠はいいことはないかな』としぶい表情でした」
西「尾関厩舎と言えば18年に出走した
グローリーヴェイズも大外18番(5着)。ちょっと不運だね」
松「ただ、すごいデータがあるんです。実は18頭立てになった87年以降の京都開催で、大外枠は勝率トップの11・8%。隠れ1位なんです!」
西「それは意外。『長距離は騎手で買え』という格言もあるし、
ルメール騎手なら思い切って◎を打つのもありだったかも」
伏兵 角田大河
シーズンリッチで「ミラクル」
イシゴー(以下、イ)「過去10年で最多4勝の3番枠は
シーズンリッチが引き当てました」
吉村(以下、吉)「印は回らなかったけど、がぜん激走の可能性が上がったと思う」
イ「栗東で調整している関東馬ですが、折り合い面で進境が見られるようですね」
吉「1週前追い切りでメンコ(覆面)を着用した効果がてきめん。またがった角田河騎手は『すごく
リラックスできていました』と声が弾んでいたくらい」
イ「1800メートルで重賞を勝っていますが、スタミナは豊富。前に馬を置いて運べそうな枠も理想的に映ります」
吉「父の角田調教師は騎手時代の02年に10番人気の
ヒシミラクルで勝利。タイプは全く違うけど、うまくさばいて来られれば、息子もミラクルを起こすかもしれんよ」
展開利 逃げる3頭の後ろにつける
サヴォーナ 吉村(以下、吉)「逃げ候補は内寄りの枠も良さそうな
パクスオトマニカ、
リビアングラスあたりかな?」
イシゴー(以下、イ)「そうでしょうね。
トライアルで逃げた
ファントムシーフはその後ろくらいかと」
吉「3番手以下はそんなに速くなりそうにないね。狙いは4〜5番手でじっとしていられる馬なのでは」
イ「そこで狙いたいのが
サヴォーナです。
神戸新聞杯は逃げ馬の後ろを確保。惜しい2着でした。長丁場の経験が豊富なのも魅力。再現があるとみています」
吉「同感。レースぶりに自在性が出ているもんね。これも真ん中の8番枠は絶好だと思う」
イ「
サトノグランツと頭差なのに、今回もあまり人気がなさそう。積極的に買いたい馬です」
スポーツ報知