◆第26回富士S・G2(10月21日、東京・芝1600メートル=良)
第26回富士S・G2が21日、東京競馬場の芝1600メートルで行われ、単勝1番人気の
ナミュールが重賞2勝目を挙げた。鞍上のモレイラは今年2度目の短期免許による騎乗初日で、いきなり存在感を見せつけた。前回の免許最終日に
レーベンスティールで
セントライト記念を勝っており、マジックマンは“2日連続”の重賞制覇となった。
“マジックマン”が鮮やかに復活劇をエスコートした。
ナミュールが昨年の
チューリップ賞以来、約1年7か月ぶりの重賞制覇。馬上にいたのは、この日から12月13日までの短期免許で日本の騎乗を再開したモレイラだった。「初日から重賞を勝つことができてうれしい。
ビッグスマイルで今日は帰ることができる」と喜びを爆発させた。
完璧なリードだった。五分の発馬から道中は中団のインでじっくりと末脚を温存。残り400メートルで前が開けると、豪快なアクションで追い出し、矢のような伸び脚を引き出した。ゴール前では外から迫った
レッドモンレーヴを突き放すように、もうひと伸び。1馬身1/4差をつける完勝だった。
モレイラは「スペースができてからは素晴らしい瞬発力で強い馬の勝ち方。余裕があったし、後ろから差されない自信がありました」と絶賛した。前回の短期免許最終日に
セントライト記念を制覇。重賞を“連勝”し、翌日にダービー馬
タスティエーラと臨む
菊花賞へ最高の弾みをつけた。
ナミュールは21年阪神JF(4着)や昨年の
桜花賞(10着)での1番人気をはじめ、常に人気を集めながらも、ようやく重賞2勝目をつかんだ。「何とか(G1の)勲章をつけてあげたい」と高野調教師。今後は優先出走権を獲得した
マイルCS(11月19日、京都)への出走など未定だが、目が離せなくなってきた。(石行 佑介)
◆
ナミュール 父
ハービンジャー、
母サンブルエミューズ(
父ダイワメジャー)。栗東・
高野友和厩舎所属の牝4歳。北海道安平町・ノーザン
ファームの生産。通算12戦4勝。総獲得賞金は2億5319万1000円。主な勝ち鞍は
チューリップ賞・G2(22年)。馬主は(有)キャロット
ファーム。
スポーツ報知