今年の
天皇賞(秋)(3歳上・GI・芝2000m)は穴党には厳しいレースかもしれない。現役最強の
イクイノックス(牡4、美浦・
木村哲也厩舎)が大本命として構え、2番手以下の
ドウデュース(牡4、栗東・
友道康夫厩舎)、
ジャスティンパレス(牡4、栗東・
杉山晴紀厩舎)、
スターズオンアース(牝4、美浦・
高柳瑞樹厩舎)といったGI馬も強力。伏兵の出番はなさそうに思える。しかし、そんな時こそ少し視点を変えて、オカルト馬券で攻めてみるのはどうか。頭を柔らかくして、
天皇賞(秋)の穴馬を探してみよう。
今年のスポーツ界は1年を通して野球が話題の中心だった。直近ではプロ野球の阪神
タイガースが18年ぶりとなるセ・リーグ優勝。また、春のWBCでは日本が世界一に輝いた。
そこで阪神が前回優勝した05年、さらにWBCで日本が優勝した06年と09年の
天皇賞(秋)を振り返ってみよう。一目瞭然、この3年には「波乱」という共通項がある。05年は14番人気の
ヘヴンリーロマンスが勝ち、3連単はレース史上最高配当となる122万6130円の大万馬券に。また、06年は4番人気の
ダイワメジャーと7番人気の
スウィフトカレントのサンデー産駒ワンツー。09年は5番人気の
カンパニーが勝利。7番人気の
スクリーンヒーローが、圧倒的1番人気の
ウオッカが抑えて2着に食い込み、馬連は1万6490円の高配当となった。もう一点、この3年の勝ち馬は、いずれも前哨戦のGIIを勝ちながら1番人気ではなかったことも覚えておきたい。
野球だけではなく、ラグビーにも触れておきたい。現在開催中のワールドカップ・フランス大会で、日本は残念ながら予選プールで敗退となったものの、91年大会、15年大会、19年大会に続いて、勝利を手にした。そこで同年の
天皇賞(秋)をチェックすると、91年は
プレクラスニーが勝利。ただ、それ以上に
メジロマックイーンが1位入線→18着降着になったレースとして知られる。15年は1着
ラブリーデイ、2着
ステファノス、3着
イスラボニータで3連単10万円超え。そして19年は1番人気の
アーモンドアイが勝利したものの、2着が3番人気の
ダノンプレミアム、3着が6番人気の
アエロリットで、3連単は8860円の好配当となった。
ここまでWBC、阪神優勝、ラグビーワールドカップで日本が勝利、といったキーワードで見ていくと、
天皇賞(秋)は波乱傾向にあることが分かる。今年のメンバーで特に食指が動くのは、唯一前走でGIIを制している
プログノーシス(牡5、栗東・
中内田充正厩舎)。その
札幌記念は強豪相手に4馬身差の圧勝だった。大事に使われながら、待望の
JRA・GI初挑戦にこぎつけた
ディープインパクト産駒に、打倒
イクイノックスの期待をかけたい。