過去10年の傾向から好走馬を探り出す「G1データ王」。伝統の一戦「第168回
天皇賞・秋」は豪華メンバーが集結したが、やはり注目はG1・4連勝中で昨年覇者の
イクイノックスだ。世界王者の連覇か、はたまた新チャンピオンの誕生か。データが導き出したのは――。
(1)性齢
21年
エフフォーリア→22年
イクイノックスと3歳馬が連勝中だが、今年は出走なし。古馬勢では5歳【5・4・3・38】の勝率10%が首位。14〜17年はV4を達成している。なお、勝利した5頭はいずれも5番人気以内。当日の単勝オッズにも注目したい。4歳【3・6・4・30】も連対率20・9%、複勝率30・2%と強い。10年のうち8年で馬券に絡んでいる。6歳以上は連対なし。【0・0・1・51】では買えない。性別では出走数の多い牡馬が8勝とリードも、牝馬は【2・2・3・10】と複勝率41・2%を誇る。
(2)脚質
明確な逃げ馬は不在。ハナを切るのはどの馬か注目も、逃げ馬は【0・1・2・7】と芳しくない。4角2番手【1・2・1・10】、同3番手【0・2・1・12】と先行勢はやや苦戦傾向。4角2番手で勝利した17年
キタサンブラックも出遅れて序盤は後方に位置していた。上がり3Fメンバー最速(タイ含む)をマークした馬が9連対と圧倒的。流れが落ち着かず、長い直線での攻防が繰り広げられる東京芝2000メートルだけに末脚型が優勢。前走上がり3F最速馬【7・2・2・21】を狙いたい。
(3)前走
春のG1からの直行が近年のトレンド。前走G1組は【5・7・4・20】で、20&21年はワン
ツースリー独占、昨年は3頭が出走し1、3着だった。最多出走の
毎日王冠組【2・1・5・35】が8度の馬券絡み。ただし、近7年に限れば連対がなく猛プッシュはできない。
オールカマー【1・0・0・18】、
京都大賞典【1・0・0・14】も狙いづらい。G2組で注目は
札幌記念。【1・2・0・16】とそこまで数字は目立たないが、近7年で3連対。昨年は
札幌記念2着
パンサラッサが大逃げで2着に粘った。
(4)種牡馬
瞬発力を求められる舞台とあって、
ディープインパクト産駒【1・8・2・44】の安定感が光る。18〜21年は4年連続連対、10年中8年で馬券に絡んでいる。
ハーツクライ産駒は【1・0・1・7】。13年に
ジャスタウェイが制してから連対はなく、そこまでの信頼は置けない。出走回数が少なくアテにはしづらいが、
ロードカナロア産駒【2・1・0・3】も好成績。
ドゥラメンテ産駒は今年が初出走(
スターズオンアース)。父・
キングカメハメハの産駒は【2・0・0・15】で、適性にはやや疑問が残る。
結論
好成績5歳馬から
プログノーシスを主役に推す。強豪が集まった前走・
札幌記念は、上がり3F最速の脚を使い2着に4馬身差をつける圧勝。本格化を印象づけた。ここまで国内9戦中8戦で上がり3F最速。いかにも
ディープインパクト産駒らしい末脚型で舞台適性は抜群。初戴冠の
ビッグチャンスだ。減点材料のない
イクイノックスが相手候補。穴として面白いのは
ロードカナロア産駒の
アドマイヤハダル。近年成績が良くない
毎日王冠組であることは心もとないが、前走上がり3F最速組。一発があってもおかしくない。 (データ班)
スポニチ