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天皇賞・秋・G1(10月29日、東京・芝2000メートル)
現役トップクラスの古馬が集結する第168回
天皇賞・秋(29日、東京)では、
ジャスティンパレスに史上6頭目の春秋盾連覇がかかる。
ディープインパクト産駒は13年の初参戦から10年間でのべ9頭が連対。母系も日米でG1馬が出ており、「考察」血統編は最高評価のGだ。
ディープインパクト産駒は14年に
スピルバーグ、
ジェンティルドンナがワンツーフィニッシュを決めるなど、近10年の
天皇賞・秋連対馬20頭のうち実にのべ9頭を占める。今年は2頭が参戦。注目は、父が出走しなかった秋盾で、春秋連覇に挑む
ジャスティンパレスだ。
JRA通算2752勝を挙げ、
サンデーサイレンス(2749勝)を抜いて単独1位となった
ディープインパクト産駒は平地のG1通算勝利数も71勝で並んでおり、
ジャスティンパレスか
プログノーシスが今回勝てば単独トップに躍り出る。同産駒は東京に加え、阪神や京都の外回りなど、直線の長いコースで勝ち星を量産している。
母系の活力も後押しする。米国で16戦5勝だった
母パレスルーマーは、日本への輸入前の10年に産んだ
パレスマリス(父
カーリン)が、米クラシック3冠の
ベルモントS(ダート2400メートル)を制覇。古馬になってからも
メトロポリタンH(ダート1600メートル)を勝つなど米重賞で計6勝を挙げた。スピードとスタミナを併せ持ち、活躍は1600〜2400メートルの広範囲に及んだ。
パレスルーマーの父
ロイヤルアンセムは
英インターナショナルSなど英米カナダの芝2000〜2400メートルのG1を3勝。その父シアトリカルは、94年
エリザベス女王杯などG12勝をマークした
ヒシアマゾンの父で、97年
安田記念を制した
タイキブリザードの半兄でもある。日本の芝でも活躍馬を出してきた血が、母系には流れている。
ディープ産駒のスピード、瞬発力に、母系の底力や成長力などがプラスされた
ジャスティンパレス。今回は525・9メートルの直線で最後にタフさも要求される舞台設定だが、現役最高峰の古馬が集結する一戦でも、血統背景は随一と言っていい。(戸田 和彦)
スポーツ報知