「
天皇賞(秋)・G1」(29日、東京)
22年ダービー以来の両馬激突に、11年ぶりの天覧競馬は大きな盛り上がりを見せそうだ。“世界No.1ホース”
イクイノックスは美浦Wで3頭併せ。大一番に向けて適度に
リラックスしつつ、抜群の気配を漂わせた。一方、同世代のダービー馬
ドウデュースは栗東坂路で快活なフットワークを披露。こちらもムードは最高潮だ。
休み明けでも出来は万全と言い切れる。
ドバイターフを左前脚ハ行で取り消してから7カ月。ダービー馬の威光を取り戻したい
ドウデュースが、栗東坂路の最終リハで圧巻のアクションを披露した。
力強いフォームから繰り出されるダイナ
ミックなアクションは、古馬らしい頑強さが表れていた。4F52秒8-37秒8-12秒0。友道師は「時計は速かったが、そんなに無理はしていない。本当に具合はいいと思います」と状態の良さに自信を見せる。
皐月賞、ダービー、
京都記念の最終追い切りは、全て栗東Pで長めに追っていたが、今回は栗東坂路を選択。長い距離を乗る必要がないほど、十分に仕上がっている。
調教をモニターで確認した
武豊も「普通に良かった。相変わらず動いたね」と納得の笑み。自ら騎乗した1週前(19日)の動きも良かったと言うが、目を見張ったのが馬体のたくましさだ。「栗東に帰ってきて最初に見た時、驚くぐらいムキムキになっていた」と感嘆したほど。長い休養期間はリフレッシュだけでなく、成長するための時間にもなった。
今回、令和初の天覧競馬となることも決定。「これ、したいよね」と言って、帽子を取って一礼するしぐさを見せた。
武豊の馬上礼となれば、ファンの記憶に刻まれる名シーンになることは間違いない。宿敵
イクイノックスを破り、競馬史に残る一戦にしてみせる。
<調教診断>走る気に満ちあふれ、友道師が「この1週間で何回も見返した」と話すほど抜群だった1週前。その時点で仕上がっていると判断し、初めて最終リハを栗東坂路で敢行した。追い切りを重ねるにつれて素軽くなった印象で、脚の回転も相変わらず速く、久々を一切感じさせない。“万全”という言葉だけでは表し切れない雰囲気が漂う。
提供:デイリースポーツ