毎年、好素質馬が揃うレースで、昨年の
リバティアイランドは不利もあって2着だったが、一昨年の
サークルオブライフはじめ
ソダシや
ラッキーライラック、
リスグラシューなどが勝ち馬に名を連ねる出世レース。2歳牝馬による東京マイル重賞なので前半はペースが落ち着くことが多く、スピードに裏付けされた瞬発力が不可欠なレースだ。
◎
ライトバックは新潟競馬場芝1800m新馬戦優勝馬。スタートで思うように加速せず、半マイル通過50.8秒、1000m通過63.9秒というスローペースの流れの中、ふらふらしながら後方からの競馬となったが、最後の直線で大外に進路を確保すると豪快に伸びて11.2秒-11.0秒-11.4秒という流れを推定32.8秒の末脚で突き抜けた。牝馬に活躍馬が多い
キズナの産駒で、母系は
シンコウエルメスからドフザダービーへとさかのぼるA級ファミリー。逃げ、先行馬がそのまま上位に残るレースで、豊かな将来性を感じさせる血統とレースぶりだった。
〇
チェルヴィニアは新潟競馬場芝1800m未勝利戦優勝馬で、3回東京開幕週の芝1600m新馬戦2着馬。このデビュー戦は押し出されるようにハナに立ち、半マイル通過49.2秒というスローペースで逃げたものの最後はのちにサウジアラビア
ロイヤルカップで1番人気2着となる
ボンドガールの瞬発力に屈する2着だった。
ハービンジャー産駒だから、極端に速い時計を求められるような競馬は苦手かもしれない。
▲
ニシノコマチムスメは新潟競馬場芝1600m新馬戦優勝馬。
サフィラも出走していたこのレースでは好スタートから半マイル通過50.2秒というスローペースにもしっかりと折り合い、最後の直線では早め先頭から押し切った。デビュー戦とは思えないような大人びたレースで、優れた競走センスを感じさせる内容だった。
△
サフィラは阪神競馬場芝1800m未勝利戦優勝馬。内ラチに接触しながら伸びたデビュー戦も驚かされたが、勝ち上がったレースでも半マイル通過49.5秒のペースを手応え十分に追走し、大外から早め先頭。最後は流すようにして楽勝した。スケールの大きさを感じさせる内容だった。△
ラヴスコールは札幌競馬場芝1500m新馬戦優勝馬。好スタートから途中、頭を上げるようなシーンもあったが、最後の直線で外に持ち出されると沈み込むようなフォームで鋭く伸びた。この時の2着馬が次走であっさりと勝ち上がっているのも好感。小柄な馬だけに札幌競馬場の洋芝コースよりも東京競馬場に向く印象もある。