「アルテミスS・G3」(28日、東京)
イクイノックスと同じルメールと木村厩舎のコンビで注目された
チェルヴィニアが、単勝1・5倍の圧倒的1番人気に応えて重賞初制覇を飾った。
道中は好位を追走。直線を向いても窮屈なポジションにいたが、先週の
菊花賞(
ドゥレッツァ)を“神騎乗”で制したばかりの名手は全く慌てない。「少し我慢しないといけなかったけど、外に出してからはすごくいい脚でしたね」と涼しい顔。終わってみれば先行しながらメンバー最速上がり3F33秒3をマークしての完勝劇。1分33秒6はレースレコードのおまけ付きだ。
前走の6馬身差Vはだてではなかった。木村師は「(前回の)新潟みたいな派手さはなかったが、一段上がった舞台で勝ち切れたのは良かった」とホッとした表情を浮かべる。この勝利で暮れの2歳G1を視界に入れた。しかし、指揮官は「次はあまり決めつけずに考えたい。来年の4月にいい状態で持って行けるように」と、来春のクラシックを見据える方針を明かした。
半兄
ノッキングポイント(23年
新潟記念)に続く、兄妹重賞Vも達成。ルメールの「今回が3回目の競馬で、まだ良くなる。牝馬のG1、イケると思う」の“お墨付き”が頼もしい。木村厩舎の名牝候補には、明るい未来が開けている。
提供:デイリースポーツ