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【アルテミスS】チェルヴィニアここ3年の阪神JF優勝馬を出した出世レース制す

スポーツ報知
  • 2023年10月29日(日) 06時30分
◆第12回アルテミスS・G3(10月28日、東京・芝1600メートル=良)

 近3年の阪神JF優勝馬を出した出世コースの2歳重賞、第12回アルテミスS・G3は28日、東京競馬場で行われ、単勝1・5倍の圧倒的1番人気に推されたチェルヴィニア(ルメール)が1馬身3/4差で快勝を収めた。

 残り200メートル。視界が開けたチェルヴィニアは、ルメールの右ムチ2発を合図にグンと加速した。先に抜け出したスティールブルーをあっさりパスすると、上がり最速となる33秒3の末脚でライバルを置き去りに。2着のサフィラに1馬身3/4差をつけ、単勝1・5倍の断然1番人気に応えた。鞍上は「外に出すために少し我慢しないといけなかったけど、出した時から手応えは良かった。牝馬のG1、いけると思います」と賛辞を送った。

 強さだけが際立った。道中は馬群の中でしっかりと折り合い、最後の直線だけ極上の瞬発力を繰り出しての完勝。デビュー3戦目とは思えないセンスの良さも光った。ルメールは「前走もいい競馬でしたし、勝つ自信はありました」。初戦こそのちに牡馬重賞で2着に健闘したボンドガールに敗れたものの前走の6馬身差の圧勝劇から最大級の手応えをつかんでいた。

 名牝への大きな一歩だ。近3年はアルテミスSの1着馬か2着馬が阪神JFを勝利。20年の勝ち馬ソダシはG1・3勝を挙げ、昨年2着のリバティアイランドはG1・4連勝で牝馬3冠を達成した。木村調教師は「そんなに甘いものじゃないですよ」と慎重な姿勢を崩さなかったが、「派手さはないけど勝ち切ってくれて良かった」と大きな一勝に安どの表情を浮かべた。

 トレーナーは戦前、「将来的には兄と一緒に厩舎を引っ張っていってもらいたい馬」と、新潟記念覇者ノッキングポイントを引き合いに期待を表現していた。次戦については「来年4月にいい状態に持っていければ」と明言を避けたが、来春の牝馬クラシック戦線で有力な一頭となるのは間違いない。同じタッグで臨む天皇賞・秋イクイノックスにも、これ以上ない弾みがついた。(石行 佑介)

 ◆チェルヴィニア 父ハービンジャー母チェッキーノ(父キングカメハメハ)。美浦・木村哲也厩舎所属の牝2歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算3戦2勝。総獲得賞金は3775万7000円。重賞初勝利。馬主は(有)サンデーレーシング。

スポーツ報知

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