熊沢重文騎手(55)=栗東・フリー=が騎手免許の取り消し申請を行い、11月11日付けで騎手免許を取り消すことになった。10月30日、
JRAが発表した。
熊沢騎手は86年3月2日にデビュー。10戦目で初勝利を挙げた。デビューから3年目の88年
オークスでは10番人気の
コスモドリームでG1初制覇(重賞も初制覇)を飾った。穴を出すことでも知られ、91年の
有馬記念では14番人気の伏兵、
ダイユウサクで圧倒的大本命の
メジロマックイーンを破る大金星をマークした。
また、デビュー2年目から騎乗を始めた障害レースでも活躍を見せた。12年の
中山大障害では
マーベラスカイザーでJ・G1を勝利し、平地と障害でG1を制した初の騎手となるなど、障害だけで257勝を積み重ねた。15年には平地・障害の双方で200勝を達成したが、これは
JRA史上初の快挙だった。
JRA通算成績は1万5222戦1051勝(うち障害で257勝)。重賞勝利は33勝(うちG1・3勝、JG1・1勝)。
熊沢騎手は昨年2月の落馬負傷から、今年2月に1年ぶりの復帰を果たした。3月に今年の1勝目を挙げたが、6月3日の障害戦での落馬を最後に、騎乗から遠ざかっていた。
なお、
JRAは京都競馬場で熊沢騎手の引退式を実施すると発表した。11月11日(土)の最終レース終了後、16時40分からウイナーズサークルで行われる。同日には引退パネルの展示も行われる。16年には
JRA特別賞も受賞し、多くのファンと関係者に愛された職人がムチを置くことになった。
スポーツ報知