11月3日(祝・金)、良馬場の
大井競馬場で行われた第23回
JBCクラシック(JpnI・2000m)は、外の3番手で運んでいた4番人気
キングズソード(
JRA)が直線で一気に抜け出して突き放す快勝でGI級競走初挑戦初制覇を飾った。勝ちタイムは2分05秒1。
4馬身差の2着に逃げた5番人気
ノットゥルノ(
JRA)、さらにアタマ差の3着が2番人気
テーオーケインズ(
JRA)。1番人気の
メイショウハリオは直線伸びを欠いて4着、3番人気の
ウィルソンテソーロ(
JRA)は5着、地方馬は
ミヤギザオウ(大井)の7着が最高だった。
勝った
キングズソードは
父シニスターミニスター、
母キングスベリー(
その父キングヘイロー)という血統の4歳牡馬。重賞初出走だった4月の
アンタレスステークスで3着の後、近2戦は三宮ステークス、
阿蘇ステークスとオープンを2連勝と勢いに乗っての参戦だった。騎乗したJ.モレイラ騎手は外国人騎手として初の
JBCクラシック制覇、管理する
JRA栗東・
寺島良調教師は開業8年目でGI級競走初制覇を飾った。
<レース後の関係者コメント>
1着
キングズソード(J.モレイラ騎手)
「思ったよりも良いスタートを切る事が出来て、自然に3番手の良いポジションをキープできました。馬がリズム良く走っていて、キック
バックを受ける事もなく、非常にスムーズな流れでした。直線も非常に良い脚を見せてくれたので、今日の勝ち方は非常に強かったです。最後の1ハロンくらいで2馬身くらいのリードをつけた所で、もしかしたら馬がちょっとボーっとしてしまうかもと一瞬心配でしたが、集中力が解けないように気をつけながら最後まで走って、抜けたところは気持ち良かったです。
今回また短期免許で日本に来られた事に非常に感謝しています。
JRAの協力、素晴らしいオーナーのご協力で素晴らしい馬に乗せて頂いていますし、(短期免許期間の)最後まで頑張りたいと思います」
(
寺島良調教師)
「嬉しいのと、驚きが大きいです。この馬の兄(
キングズガード)で初重賞を獲らせてもらい、全弟のこの馬で大きなところを勝たせてもらい、嬉しいです。4コーナーでは外3頭目を回って、
テーオーケインズは強いと思っていましたが、直線に入って前に出たところで、いける感触がありました。騎手ともある程度の位置で、と話していて、想定どおりのレースができました。体重については気にしていませんでした。(馬体は)張りがあって良いと思いました。ここ1年で強くなってきて、これからもっと良くなると思います」
2着
ノットゥルノ(
森泰斗騎手)
「勝ちたかったのですが……。マイペースで行かせてもらえて、差し返そうとしてくれました。追ってから鈍いところはありますが、頑張ってくれました。乗せていただき、ありがとうございました」
3着
テーオーケインズ(
松山弘平騎手)
「スタートをしっかり出てくれて、3番枠も良い方向に向きました。いい形でした。直線で2着馬を交わしていますが、差し返されてしまいました。勝ち馬は強いですが、もっとやれる馬ですし……。良いレースはしてくれましたが、結果が出ませんでした」
4着
メイショウハリオ(
浜中俊騎手)
「結果的に前が止まらない馬場でしたが、向こう正面から手応えが良くなく、早目に射程圏に入れたかったのですが、終始動けないままで、反応ができずに流れ込みました。本来の走りではなかったです」
5着
ウィルソンテソーロ(
菅原明良騎手)
「スタートはしっかり出て、良い位置で運べて、道中は
リラックスしていました。3、4コーナーの勝負どころでペースが上がってからついていけなくなり、そのままでした」
9着
ケイアイパープル(藤岡康太騎手)
「年齢のぶん、初速がつかず、内枠で囲まれてしまいました。集中して走れるようになってきていますが、ペースが上がって苦しくなりました」
(取材:米田元気、山本直)
ラジオNIKKEI