「JBCクラシック・Jpn1」(3日、大井)
名手モレイラに導かれた伏兵
キングズソードが、初の大舞台で大仕事をやってのけた。逃げた
ノットゥルノに、これをマークした
テーオーケインズ。その3番手から直線で外から並びかける。3頭の叩き合いに場内の盛り上がりは一気に
ヒートアップだが、それも一瞬のこと。ラスト300メートル過ぎで力強く抜け出すと、実力馬2頭をグングン引き離して、最後は4馬身差の圧勝劇を演じた。鞍上は右手で2度
ガッツポーズを作って喜んだ。
初コンビで結果を出したモレイラは「思ったよりいいスタートができたし、自然といいポジション。リズム良く走れたし、直線もいい脚」とパートナーをたたえた。日本でのビッグ制覇は18年
エリザベス女王杯(
リスグラシュー)以来2度目。「気持ち良かった。強かったね」と満足顔だった。
16年開業の
寺島良師にとってはビッグ初制覇。「うれしいのと…、ほとんどが驚きですね。久々に声が出ました」とはにかんだ。師にとっては思い入れの深い血統。厩舎にとって初重賞が、全兄
キングズガードでの17年プロキオンS。「全兄弟でいいところを勝たせてもらって良かった」と目を細める。
重賞は2度目。オープン特別を連勝して挑んだ初の大舞台。「この一年でグンと良くなってきました。精神面での成長が大きいですね」とうなずく。今後については「これから検討したい」と話すにとどめたが、まだまだ成長が臨める4歳馬が、新たに交流戦線の本流に名乗りを上げた。
提供:デイリースポーツ