「ササガワ!ササガワ!」――
大井競馬場に笹川コールがこだました。直線の攻防を制して先に抜け出したのは公営・園田所属の
イグナイター。
リメイク、
リュウノユキナの
JRA勢の猛追をしのいで、地元所属のリーディング騎手が先頭でゴールに飛び込むと、大歓声に包まれた。
笹川翼はデビュー11年目。今年の南関東リーディング首位を走る29歳だ。うれしいJpn1初制覇に「夢かと思った。気持ちいいです」と笑みがはじけた。コンビを組むのは、前走の
南部杯(2着)に続いてこれが4度目。「感触はつかんでいたし、1200メートルになるのは悪くないと思っていた。自信を持って乗りました」と胸を張った。
新子(あたらし)雅司師も、これがJpn1初制覇。「やっと勝てた。これで選択肢が広がった。今後は海外も視野に入れてレースプランを立てたい」と感慨深げ。最後に自身の管理した
タガノジンガロ(大井開催の15年
JBCスプリントで14着入線後、急性心不全を発症して死んでいる)に話が及ぶと、急に感極まって目頭を押さえ「後押ししてくれたと思います」と話した。
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イグナイター 父
エスポワールシチー 母ビ
アンコ(母の
父ウォーニング) 牡5歳 兵庫・
新子雅司厩舎 馬主・野田善己氏 生産者・北海道日高町の春木
ファーム 戦績25戦12勝(南関東6戦2勝) 総獲得賞金2億9104万円。
スポニチ