秋のG1シリーズは後半戦へ。今週は京都で牝馬の頂上決戦「
エリザベス女王杯」が行われる。主役は連覇を狙う
ジェラルディーナ。昨年V以降は白星から遠ざかっているが、いずれも牡馬相手の重賞。牝馬同士なら実力上位だ。連覇阻止を狙うのはフレッシュな3歳勢。3冠皆勤の
ハーパー、重賞未勝利ながら末脚鋭い
ブレイディヴェーグの走りにも注目だ。
エリザベス女王杯といえば「秋の最強牝馬決定戦」がうたい文句。ただ近年、強い牝馬は
天皇賞・秋や
ジャパンCで牡馬に挑むケースがほとんど。今年も3冠牝馬
リバティアイランド、昨年2冠
スターズオンアースの名前がない。この顔触れなら主役は
ジェラルディーナ。昨年の優勝馬であり、登録馬で唯一のG1馬。距離経験のない馬が多い中、芝2200メートルで重賞2勝。6月の
宝塚記念では
イクイノックス、
スルーセブンシーズ、
ジャスティンパレスに次ぐ小差4着。実績は頭ひとつ抜けている。短期免許で来日するライアン・ムーアとの新コンビも魅力。連覇へ視界良好だ。
3歳勢も虎視眈々(たんたん)。
ブレイディヴェーグはデビューから4走すべて上がり最速。不発のない末脚が頼もしい。前走の
ローズSはレコード決着の2着。勝った
マスクトディーヴァは本番の
秋華賞でも2着に好走。初の重賞挑戦で力を示した。外回りコースも向きそう。重賞未勝利ながら一気にG1突破の可能性を秘める。
ハーパーは牝馬3冠皆勤賞でオール掲示板入り。長くいい脚を使うタイプで、2400メートルの
オークスは2着。前走から1F延長はむしろ歓迎。
ディヴィーナは長いスランプを抜け出し、前走・
府中牝馬Sで重賞初V。その前走は5歳でキャリア初の逃げ切りV。2F延長でどう立ち回るのか。
母ヴィルシーナは、
ジェラルディーナの
母ジェンティルドンナの牝馬3冠で全て2着。娘同士の因縁対決も興味深い。
≪前哨戦6着もラスト手応え≫
ジェラルディーナは昨年の
エリザベス女王杯を鋭く差し切ってG1初勝利を達成。
母ジェンティルドンナ譲りの末脚で
ラッキーライラック(19、20年)以来、史上5頭目の連覇を狙う。昨年と同じく前哨戦に選んだ前走・
オールカマーは6着。斉藤崇師は「中山であの位置取りは厳しいかな、と思ったが最後は伸びてフィニッシュ。決して内容は悪くなかった」と好意的に捉えている。
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