◆第48回エリザベス女王杯・G1(11月12日、京都競馬場・芝2200メートル)

　前走の新潟記念は7着で1番人気を裏切ってしまったサリエラ(牝4歳、美浦・国枝栄厩舎、父ディープインパクト)だが、立て直して巻き返しがあるとみる。小柄な牝馬とあって、輸送の負担を軽減するために前走は放牧先から新潟競馬場に直接入って調整を進めていたが、猛暑の影響もあって本調子にはなかった様子だ。レース後、鞍上のルメールが「ずっとずぶかったです。返し馬から、いい感じではなかった」と首をひねったのも仕方がないと思えた。

　今回は放牧先から美浦トレセンを経由し、2週前から栗東トレセンに滞在して調整を進めている。坂路とCWコースで乗り込み、1週前追い切りはCWコースで6ハロン82秒4―11秒5を馬なりでマーク。切れのある動きを見せているのは心強い。体質の弱さからキャリア6戦と大事に使われてきたが、そのぶん伸びしろは十分。目黒記念で3着に好走しているように、距離延長もプラス材料だろう。短期免許で来日するトム・マーカンド騎手とのタッグも頼もしく、そろそろ血統馬の素質開花を期待したい。(坂本　達洋)

スポーツ報知