「
エリザベス女王杯・G1」(12日、京都)
12番人気の低評価に猛反発して昨年2着同着した
ライラックが、2年連続の激走を狙う。今年上半期は強豪牡馬相手に苦戦するシーンもあったが、前哨戦の府中牝馬Sは小差の3着。実力は健在だ。相沢厩舎としては99年
オークス(
ウメノファイバー)以来のG1タイトルが懸かる一戦。史上最長記録(
グレード制を導入した84年以降)となる24年5カ月12日ぶりのJRA・G1制覇なるか注目だ。
2着同着だった昨年以上の走りを見せたい
ライラック。強風が吹き荒れた7日朝は、美浦坂路で4F59秒9-13秒5と、全休日明けとしては速い時計で駆け上がった。見るからに元気いっぱい。うなるような走りに、三尾助手は「(騎乗した石川)裕紀人が『久々に折り合わなかった』と言っていたよ(苦笑)。先週あたりからスイッチが入って競馬モードになっている」と目を細めた。
今春はトップクラスの牡馬に挑むも苦戦続きだったが、前走の府中牝馬Sで小差3着と気を吐いた。前走比18キロ増となる448キロでの出走。デビューから担当する仕上げ人は「以前は食べても、なかなか実にならなかった。ここに来て背も伸びている」と4歳秋を迎えての成長ぶりを口にする。牝馬同士なら違う-。戦前から相沢師が「このメンバーなら変な競馬にならない」と自信満々だったのもうなずける。
ピカピカの毛ヅヤからも目下の体調の良さは明らかだ。「今年は暖かいから、冬毛がまだ伸びていないんだ。去年の今頃は冬毛がボーボーだったからね」と同助手。出来は間違いなく前年を上回る。確たる主役不在の今年なら、一気の頂点獲りも難題ではない。
提供:デイリースポーツ