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デルマソトガケ健闘 砂でも世界との差縮まった

スポニチ
  • 2023年11月10日(金) 05時03分
 【競馬人生劇場・平松さとし】現地時間11月3、4日、米国のサンタアニタ競馬場でブリーダーズカップ(以下、BC)の各競走が行われた。

 今年は日本から過去史上最多となる9頭が現地入り。1頭が取り消しとなったが、それでも8頭が6つのレースに挑んだ。

 結果に関しては皆さんご存じだろう。残念ながら先頭でゴールを切る日本調教馬はいなかった。

 しかし、だからといって悲惨な内容だったかというと、そうではなかった。例えばBCフィリー&メアターフのウインマリリン(牝6=手塚)やBCターフに挑んだシャフリヤール(牡5=藤原)はいずれも僅差の4、3着だったし、BCマイルソングライン(牝5=林)は5着に沈んだものの、現地でも1番人気に支持されたように、一定の評価を得た。

 また、メインとなるBCクラシックではウシュバテソーロ(牡6=高木)こそ5着に敗れたものの、ダークホースという立場だったデルマソトガケ(牡3=音無)が2着に健闘。過去に4頭が5度挑み、最高が6着だった米国の最高峰といえるレースで、なんと連に絡んでみせた。

 日本馬が苦戦する海外のレースとしてはフランスの凱旋門賞が有名だ。過去に何頭ものチャンピオンホースが挑んだが、いまだに勝った馬はいない。しかし、それでも99年のエルコンドルパサーや12、13年のオルフェーヴルなど、2着した馬はのべ4頭いる。これに対し、BCクラシックは先述した通り6着が最高だった。米国のダート界は、それくらい日本の競馬とはかけ離れたレベルだと考えられていたのだ。

 ところが今回はJRAのG1を勝っていないデルマソトガケが2着したのだ。一昨年にはBCディスタフをマルシュロレーヌが勝ち、今春はドバイワールドCをウシュバテソーロが制したように、ダートの世界でも日本馬が世界との差を急激に詰めているのは疑いようがない。近い将来の栄冠へ向け、指標となるレースだったと言えるだろう。 (フリーライター)

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