【競馬人生劇場・平松さとし】現地時間11月3、4日、米国のサンタ
アニタ競馬場でブ
リーダーズカップ(以下、BC)の各競走が行われた。
今年は日本から過去史上最多となる9頭が現地入り。1頭が取り消しとなったが、それでも8頭が6つのレースに挑んだ。
結果に関しては皆さんご存じだろう。残念ながら先頭でゴールを切る日本調教馬はいなかった。
しかし、だからといって悲惨な内容だったかというと、そうではなかった。例えばBCフィリー&メアターフの
ウインマリリン(牝6=手塚)や
BCターフに挑んだ
シャフリヤール(牡5=藤原)はいずれも僅差の4、3着だったし、
BCマイルの
ソングライン(牝5=林)は5着に沈んだものの、現地でも1番人気に支持されたように、一定の評価を得た。
また、メインとなる
BCクラシックでは
ウシュバテソーロ(牡6=高木)こそ5着に敗れたものの、ダークホースという立場だった
デルマソトガケ(牡3=音無)が2着に健闘。過去に4頭が5度挑み、最高が6着だった米国の最高峰といえるレースで、なんと連に絡んでみせた。
日本馬が苦戦する海外のレースとしてはフランスの
凱旋門賞が有名だ。過去に何頭ものチャンピオンホースが挑んだが、いまだに勝った馬はいない。しかし、それでも99年の
エルコンドルパサーや12、13年の
オルフェーヴルなど、2着した馬はのべ4頭いる。これに対し、
BCクラシックは先述した通り6着が最高だった。米国のダート界は、それくらい日本の競馬とはかけ離れたレベルだと考えられていたのだ。
ところが今回は
JRAのG1を勝っていない
デルマソトガケが2着したのだ。一昨年にはBCディスタフを
マルシュロレーヌが勝ち、今春はドバイワールドCを
ウシュバテソーロが制したように、ダートの世界でも日本馬が世界との差を急激に詰めているのは疑いようがない。近い将来の栄冠へ向け、指標となるレースだったと言えるだろう。 (フリーライター)
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