今週も引き続き、「東京・京都・福島」の3場開催。平地重賞は4レースもあるかなり充実した週末となる。なかでもやはり注目は秋のGIシリーズ牝馬頂上決戦・
エリザベス女王杯(京都・芝2200m)となるだろう。
近3年は阪神競馬場での開催となったが、今年は4年ぶりに京都競馬場へと戻ってくる一戦。秋GIシリーズのなかでも荒れる傾向強い難しいレースといえるだろう。
過去10年データを使って馬券ヒントを見つけるこのコーナー。今週はこの難しくも面白そうな
エリザベス女王杯の狙いどころを探していく。(20〜22年分のデータは阪神競馬場開催分です)。
1.上位人気は揃って不振!?
いつものようにまずは上位人気馬のチェックから。
エリザベス女王杯での1番人気馬は過去10年でわずか1勝。20年の
ラッキーライラックだけだ。成績は【1-2-2-5】と秋のGIシリーズのなかでもかなり不振な状況。
2番人気馬もわずか1勝で成績は【1-0-1-8】。一方、3番人気馬は4勝もしており、成績は【4-0-2-4】ともっとも成績優秀である。上位人気3頭以外の勝利は、4・5・6・10番人気馬がそれぞれ1勝ずつ。かなりつかみどころのない傾向といえる。
ちなみに2ケタ人気薄の馬が馬券圏内に絡んでいるのは3回だけ。22年2着同着・
ライラック(12番人気)。21年1着
アカイイト(10番人気)、16年2着
シングウィズジョイ(12番人気)だけ。明らかに荒れているのは、阪神開催となっていた近2年。しかし京都開催分だけを見ると、さほどでもないので今年どう挑むかは難しい判断となるだろう。
傾向からすれば、軸馬候補には1番人気、もしくは3番人気。相手には中位人気以降を幅広く持つというのが正攻法に見える。
2.再好走傾向を侮るな!?
これは過去10年分ではなく、過去20年分データを見ると、2年連続勝利している馬が3頭(03・04年
アドマイヤグルーヴ、10・11年
スノーフェアリー、19・20年
ラッキーライラック)いる。
加えて、2年連続(もしくは3年連続)で連続馬券圏内馬となると、
オースミハルカ、
スイープトウショウ、
フサイチパンドラ、
アパパネ、
ラキシス、
ヌーヴォレコルト、
ミッキークイーン、
クロコスミア、
ラヴズオンリーユーと多くの名前が並ぶ。これは他のレースと比べても明らかに再好走傾向が強いといえるデータだ。
今年出走するなかで、過去にこのレースで馬券圏内になっているのは、
ジェラルディーナ(22年1着)、
ライラック(22年2着同着)。昨年は阪神芝2200mだったので、コースが違うといえばそれまでだが、「京都から阪神」に変わった20年も前年からの1・3着は同じ馬だった。今年も逆パターンでの同じケースがないとは言い切れないだろう。
3.3歳馬は中心になる!?
3歳牝馬にとっては、
秋華賞から中3週というローテとなるレース。
今年の
秋華賞勝馬
リバティアイランドこそ出走しないものの、3歳の上位勢はここに駒を進めてくることも多い。今年は前走
秋華賞組というのは、2着だった
ハーパーだけとなったが、3歳馬としてはほかに
ブレイディヴェーグ、
シンリョクカが参戦している。
3歳勢で過去10年勝利しているのは2頭。17年の
モズカッチャン(5番人気・前走
秋華賞3着)と、13年の
メイショウマンボ(2番人気・前走
秋華賞1着)である。
3歳勢はほかに2着3回、3着3回。この6頭の前走は、
秋華賞4頭・
オークス1頭・2勝クラス1着馬1頭という内分けである。
今年これに当てはまるのは
ハーパーだけ。
ブレイディヴェーグのように前走
ローズS2着というパターンは初。さらに
シンリョクカのような前走
府中牝馬S10着という3歳パターンはない。特に
ブレイディヴェーグは過去パターンを覆す好走となるのだろうか。
4.前走ローテーションはどこを狙う!?
一方の古馬勢も前走どこからのローテーションが良いのだろうか。
これは圧倒的に「前走・
府中牝馬S」組が好成績である。
過去10年、馬券圏内になっている4歳以上は22頭。そのなかで12頭が「前走・
府中牝馬S」組である。ちなみにこれ以外の前走は、
オールカマー4頭・
札幌記念3頭・
新潟記念・
宝塚記念・ヴィクトリアMからが1頭ずつとなっている。これ以外のパターンの馬にはちょっと厳しいのかも。
(netkeiba編集部)