「
武蔵野S・G3」(11日、東京)
好位で脚をためた2番人気の
ドライスタウトが、直線半ばで一気に先頭へ。後続の蹄音はまだ遠く、余裕十分の走りで楽々とゴールを駆け抜け、浦和の
オーバルスプリントに続く重賞連勝、そしてJRAでは初となるタイトル奪取に成功した。
テン乗りの横山武は、水曜の栗東に駆け付け、追い切りに騎乗。感触を確かめてからレースに臨んだ。先週の京王杯2歳S(
コラソンビート)に続いて2週連続重賞Vを決めた鞍上は「最後は遊んでいましたが、それだけ余裕があるということ。攻め馬に乗せていただき、状態の良さは感じていましたが、それが競馬にも出てくれました」と相棒の奮闘をたたえた。
デビューから無傷3連勝で全日本2歳優駿を制覇。輝かしい未来を予感させたが、その後は苦難の道のりだった。3歳初戦の兵庫CS4着で初めて土がつくと、その直後に前肢を外傷。感染性の炎症などが続き、春の3歳ダート頂上決戦に進むことができなかった。
それでも昨年暮れに復帰を果たしてからは重賞V2を含む〈3201〉と大暴れ。牧浦師は「今まではいろいろ頓挫がありつつでしたが、この中間は問題なく乗り込めました。数を使っていませんし、これからまだまだ良くなります」と、さらなる進化を示唆した。
優先出走権を得たチャンピオンズC(12月3日・中京)は実績外の1800メートル戦。それでも指揮官は「状態次第ですが、大丈夫ならそれを視野に進めていこうかと。距離は許容範囲だと思います」と挑戦に前向きだ。暮れの桶狭間で、強豪ひしめくダート界の頂点を狙う。
提供:デイリースポーツ