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【エリザベス女王杯】ブレイディヴェーグ新星誕生V 3歳牝馬最少キャリアで古馬G1奪取

デイリースポーツ
  • 2023年11月13日(月) 06時00分
 「エリザベス女王杯・G1」(12日、京都)

 G1初挑戦ながら1番人気を集めたブレイディヴェーグが、イクイノックスに並ぶ最少キャリア5戦で古馬G1制覇。堂々と牝馬の頂点に立った。ルメールは今秋JRA・G1・3連勝。2着は5番人気のルージュエヴァイユ、3着は3番人気のハーパー。連覇を狙った昨年の女王ジェラルディーナは5着に敗れた。

 逆境を乗り越えた若き才女が、一気に女王の座に上り詰めた。キャリアわずか5戦目、初のG1挑戦ながら1番人気に支持されたブレイディヴェーグ。どんよりと重たい曇り空を真っ二つに切り裂き、先頭で突き抜けた。

 1枠1番からの発走。荒れた内馬場、発馬が不安なこの馬にとっては「嫌だったね」と苦笑いのルメールだが、何とか決めて好位へ。前走のローズSが後方から差し損ねたことを踏まえ、ポジションを下げずに内で我慢した。「走りづらそうだったけど、(前が)あいてからはいい脚。いつも通りの瞬発力を見せてくれた」と称賛。鞍上は菊花賞からこれで今秋のJRA・G1・3連勝。「うれしいですね。おおきに」と目尻を下げた。

 開業4年目でJRA・G1初制覇を飾った宮田師は「ノドが痛いくらい叫びました」と喜びを爆発。同馬の母インナーアージは15年のオークス秋華賞を制したミッキークイーンの全妹で、トレーナーがかつて所属した国枝厩舎で携わった1頭だけに「国枝先生やスタッフが大切に繁殖に送り出した子で勝てました。それが何よりうれしい。感謝ですね」と感無量の面持ちだ。

 イクイノックスに並ぶ最少キャリアでの古馬G1制覇となったが、デビューから2度の剥離骨折に見舞われるなど、道のりは平たんではなかった。それでも潜在能力の高さを信じて疑わなかった師は「おこがましいですが、間近で見て瞬発力のイメージをかぶせています。少しでも近づけるように導いて行けたら」と、国枝厩舎で同じロードカナロア産駒の名牝アーモンドアイと姿を重ねた。

 今後は未定だが、「絶対にまたG1でいい結果を出せる」と名手もお墨付きの才能。一線級の牡馬、さらには同期で未対戦の牝馬3冠馬リバティアイランドとの対決も射程に入る。その類いまれなる切れ味は、どこまで届くだろうか-。

提供:デイリースポーツ

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