◆第40回
マイルCS・G1(11月19日、京都競馬場・芝1600メートル)
第40回
マイルCS・G1(19日、京都)で、21年
NHKマイルC覇者
シュネルマイスターの復権に懸ける陣営の意欲を、坂本達洋記者が「見た」。
“三度目の正直”へ、確かな本気度が伝わってきた。3年連続の参戦となる
シュネルマイスターは、21年の
NHKマイルC以来となるG1・2勝目へ勝ちにきている。手塚調教師は「年齢的にも(
マイルCSへ挑むのは)最後かなと思うので、あまり加減せずにきっちりつくってきました」と、いつになく歯切れのいい物言いが印象的だ。
その言葉が示す通り、この中間の追い切りは意欲的だ。美浦・Wコースでの1週前追い切りは、6ハロン80秒3―11秒4で外
フロムナウオン(3歳1勝クラス)を大きく追走する形から、直線でびっしりと追って最後は約半馬身かわして先着。しっかりと負荷をかけて、指揮官は「動きは良かった。やる気も一時期よりあるし、万全の体調だと思います」と手応えをつかむ。
2年前は連覇を飾った
グランアレグリアに3/4馬身差の2着。昨年は5着に終わったが、その前に初の6ハロン戦となる
スプリンターズS(9着)を使ったことで、前進気勢が強くなり過ぎたことが誤算だった。陣営は今年に入ってレース当日は厩舎装鞍で臨み、復活Vの読売
マイラーズCでは当週に栗東で調整するなど、
テンション面の対策が功を奏してきた。今回も結果を出せた同じパターンで人事を尽くす構えだ。
あとは勝つには展開が向くかどうかだけだろう。二の脚が速くなく後ろからになってしまうが、近走で見せた本来の切れ味は健在だ。「他力本願なところはあるけど、一瞬の脚は持っているし、展開がはまって運が向けば勝てる力はあるので」と手塚師。実績のある京都コースは、勝負どころの坂の下りで勢いをつけられそうで、過去2年を上回るパフォーマンスを発揮してくれると信じたい。(坂本 達洋)
スポーツ報知