11月3、4日に米国のサンタ
アニタパーク競馬場でブ
リーダーズC諸競走が行われた。今年は8頭の日本調教馬が出走。メインのBCクラシックでは、
デルマソトガケが2着に健闘し、
BCターフで
シャフリヤールが3着となった。
記者が普段、取材をしている美浦からは4頭が参戦。大将格の
ウシュバテソーロはクラシックに出走して5着に敗れ、史上初の同一年でのドバイワールドCとBCクラシック制覇はならなかった。
日本調教馬がクラシックに初めて挑戦したのは1996年の
タイキブリザードで13着。同馬は翌年も出走して6着に敗れた。その後は2004年
パーソナルラッシュ(6着)、08年
カジノドライヴ(12着)、10年
エスポワールシチー(10着)と日本馬にとっては高い壁となっている。今年は
デルマソトガケが過去最高着順の2着に奮闘したが、これまでの歴史を振り返ると、
ウシュバテソーロの5着も悪い着順ではない。
ウシュバテソーロを管理する高木師は「期待に応えられず残念です。本当にありがとうございました」と、悔しさをにじませつつ、応援してくれたファンに感謝の気持ちを伝えた。レースに関しては、「結果論になりますが、もう少しじっとしておけば良かったのかもしれません」と振り返る。直線の短い舞台設定などを踏まえると、直線一気の競馬では厳しくなる。仕方のないところではある。
B
Cマイルに出走した
ソングラインは5着。騎乗した戸崎圭は「リズム良く行ってくれましたが、4角ではいつもの手応えがなかったというのが正直な感想です。ずっとワンターンの競馬を走ってきたので、4つのコーナーに少し戸惑ったのかもしれません」と語った。日本でもそうだが、海外となると余計に全てがかみ合わないと勝てない。同レースに出走した
ウインカーネリアンは11着。鹿戸師は「この馬の競馬ができたけど、息の入らない厳しい競馬になってしまいました」と結果を受け止めた。
健闘したと言っていいのが、BCフィリー&メアターフに挑み、4着に好走した
ウインマリリンだ。手塚師は「素晴らしいです。頑張ってくれました」とたたえた。6歳のベテラン馬だが、世界で存在感を示した。
日本調教馬の結果の受け止め方は人それぞれだと思う。昭和生まれの記者は、ブ
リーダーズCに多くの日本馬が出走するだけでもすごいと感じるし、当たり前のように勝利を期待される時代が来たことに驚きを覚えている。
ちなみに来年の舞台は、21年に
ラヴズオンリーユーと
マルシュロレーヌが勝利をつかんだ
デルマー競馬場。輸送面など日本馬にとって遠征しやすい状況となり、いい結果が期待できそうだ。(デイリースポーツ・小林正明)
提供:デイリースポーツ