◇厳選超抜リスト
調教の動きだけに注目して勝ち馬に迫る「厳選超抜リスト」。「第40回
マイルCS」で注目したのは3年連続参戦の関東馬
シュネルマイスターだ。春に同じく栗東滞在で
マイラーズCを制し、今回も同様のパターン。15日の追い切りはCWコース単走で味付け程度ながら時計、動きに充実ぶりが表れていた。
高ぶる気持ちを落ち着かせながら、しまい力強く伸びた。
シュネルマイスターはCWコース単走でリズムがいい走り。ラスト1Fで気合をつけるとグイグイ伸びて11秒8(6F81秒8)を刻んだ。先週、美浦Wコースで6F80秒3と併せ馬でしっかり負荷をかけられ、戦闘モードに入っている。栗東での最終追いは反応を確かめる程度。稽古をつけた大村助手は「フレッシュで状態は凄くいい。緩さがある馬なんですが、ピシッとして充実しています」と笑みがこぼれた。
3走前の
マイラーズC1着と同じく美浦で1週前追いをこなしてから栗東に滞在。レース前日まで乗り込んだ方が精神的にいいタイプだと判断したからで、このパターンだと京都に当日輸送で入れるのがメリットだ。
マイラーズCの最終追いがCWコース6F84秒5だったことと比較し、無理なく速い時計が出ているあたりがG1仕様、それだけ好調とみていい。
過去2年の経験が糧となっている。一昨年2着が前日輸送、昨年5着が前々日輸送で結果が出なかった。昨年の敗因について担当の名畑助手は「
スプリンターズS(9着)の返し馬で出して行ったことが影響し、
マイルCSでも引っ掛かってしまいました。金曜から(引き運動のみで)乗らなかったことも(
テンションに)影響したのかも」と分析。今年は
毎日王冠を
ステップとし「使って上向いている分、精神面で高ぶるところがあるので、そこをコントロールできれば」と教訓を生かしている。
キャリア16戦中11戦でコンビを組む主戦・ルメールも自信をにじませる。前走は直線で前が壁になり、外に出したが時既に遅し。大敗も覚悟したという。ただ、そこからはじけるような伸びでタイム差なしの3着に追い込んだ。「ビックリした。2走前の
安田記念(3着)はエンジンがかかるのに時間がかかったし、前走は直線でもう全然ダメと思ったけど外に出したら凄かった。良くなったみたい」と充実ぶりを感じている。一昨年
NHKマイルC以来のG1勝利へ。ひと皮むけた走りで王座を奪いに行く。
≪ルメール「有馬まで」負けない≫
シュネルマイスターに騎乗するルメールは
菊花賞(
ドゥレッツァ)→
天皇賞・秋(
イクイノックス)→
エリザベス女王杯(
ブレイディヴェーグ)で
JRA・G1騎乗機会3連勝中だ。18、20年に歴代最多の同4連勝を記録しているが今週、自身の記録に並ぶか注目される。どこまで記録を伸ばせそう?と問われた本人は「
有馬記念まで(笑い)」とニッコリ。来週には
ジャパンCの
イクイノックスが控えている。もしかしたら、もしかするかも。
スポニチ