過去10年の傾向から勝ち馬に迫る「G1データ王」。今週は海外、地方からも実力馬が集った「第43回
ジャパンC」を徹底解析する。
有馬記念と並んで国内最高賞金額を誇り、秋競馬の最大目標としている陣営も多い。データ班が導き出した結論は?
(1)人気
1番人気は【5・1・2・2】と抜群の成績。その中で単勝1〜2倍台なら【4・0・2・0】で複勝率100%だ。勝ち馬は5番人気以内、連対馬でも7番人気以内で上位人気馬が強い。3年連続で3連単が万馬券になっておらず、大荒れの要素は少ない。
(2)
ステップ&海外勢
最多勝
ステップは6勝の
天皇賞・秋組。16年以外の過去10年中9年でこの組が馬券に絡んでいる。勝ち馬は【1・0・3・0】ともちろん優秀だが、2着以下も勝ち馬と0秒9差以内なら【5・3・1・19】と健闘している。19年1着
スワーヴリチャード(3番人気、前走0秒9差7着)、15年2着
ラストインパクト(7番人気、前走0秒8差12着)が高配をもたらした。今年なら
ドウデュース(1秒4差7着)は該当しないが、
ダノンベルーガ(0秒6差4着)は反撃の可能性十分。そして見逃せないのが
秋華賞組だ。牝馬3冠を達成した18年
アーモンドアイが1着、20年
デアリングタクトが3着。今年の
リバティアイランドも期待が高まる。海外勢は過去10年でのべ27頭が参戦したが最高着順は5着(3回)と苦戦傾向にある。今年仏G2を制して挑む
イレジンもここは思い切って外す。
(3)年齢&性別
年齢別では4歳が5勝、5歳が4勝で大半を占めている。ただ連対率は【1・4・2・16】の3歳が22%で最も高い。6歳以上は【0・0・1・49】で、3着以内は13年
トーセンジョーダン(7歳)のみ。連覇が懸かる
ヴェラアズール、古豪の
ディープボンド、世界の
パンサラッサなどの6歳勢は外したい。そして特筆すべきは牝馬の好走率。【4・2・1・18】(連対率24%)で、前述した
秋華賞組の活躍もそうだが、4歳牝馬も13年
ジェンティルドンナ、15年
ショウナンパンドラが勝っている。今年の4歳牝馬
スターズオンアースも警戒したい。
(4)騎手
勝ち馬の騎手はルメール(18、20年)、池添(15年)、
武豊(16年)、福永元騎手(21年)で5勝。残りは短期免許で騎乗した外国人騎手だ。
JRA騎手の共通点は同じ東京芝2400メートルで行われる
日本ダービーを勝っていること。鞍上にも注目したい。
(5)結論
◎は牝馬3冠を達成した
リバティアイランドだ。3歳牝馬の好走率が高く、同条件で行われた
オークスの圧勝劇を見れば期待したくなる。
イクイノックスもまず凡走はないだろうが、
天皇賞・秋→
ジャパンCを連勝した馬は多くなく、過去10年では20年
アーモンドアイのみ。あえて次点とした。相手で魅力的なのは
ダノンベルーガと
スターズオンアース、そして3歳馬
ショウナンバシットだ。 (データ班)
スポニチ