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【ジャパンC】世界一のイクイノックス、日曜追いの1秒が万全の証し 追い切りは完璧…担当記者が見た

スポーツ報知
  • 2023年11月23日(木) 05時30分
◆第43回ジャパンC・G1(11月26日、東京競馬場・芝2400メートル)追い切り=11月22日、栗東トレセン

 第43回ジャパンC(26日、東京)の追い切りが行われ、世界ランク1位でG15連勝中のイクイノックスは茨城・美浦トレーニングセンターで完璧な動きを披露した。前走の天皇賞・秋でレコードVからの反動もなく、牝馬3冠のリバティアイランドとの世紀の一戦に臨む仕上がりを、松末守司記者が「見た」。23日に枠順が確定する。

* * * * *

 世界一に君臨するイクイノックスは、完璧なデモを披露した。追い切りは美浦・Wコースでサスツルギ(3歳3勝クラス)、カーペンタリア(4歳3勝クラス)と併せ馬。2頭の真ん中に入り、プレッシャーをかけられたが、ひるむことなくダイナミックに動くと、直線は手綱は持ったままだったとはいえ、スムーズに加速し、1000メートル67秒5―11秒3で楽に併入した。

 自身最短となる中3週での挑戦。前走の天皇賞・秋で1分55秒2の驚異的なレコードで走ったが、反動はみじんも感じられない。本来のイクイノックスの姿だ。木村調教師は「いつも通りの動きでした。(天皇賞・秋の)当日、翌日は結構しっかり走ってくれたんだなという体つきだったが、だんだんと健康状態は戻ってきているなと感じています」と納得の表情を浮かべた。

 数字が「万全」を物語っている。前走と今回のWコースでの追い切りは、時計的にほぼ変化がないが、当週の日曜日の坂路に変化が如実に表れた。前回(10月22日)が53秒6だったのに対し、今回(19日)は52秒7。しっかり負荷をかけ1秒近く全体時計が速い。前回の疲れが残っているなら、この時計は出せないはず。

 今年の春2戦はドバイ、栗東での調整。普段と違う環境に戸惑いをみせ、2走前の宝塚記念では、最終追いのCWコースでのラスト200メートルは今回と同じ11秒3だったが、楽な手応えで豪快に伸びた今回と、仕掛けていた当時とは動きの質が違う。今年一番の出来と言っていい。木村師は「ホーム(美浦)で管理できているということが一因かな。調教時間以外でも気の休まり方とか春に比べて有利に働いている」

 牝馬3冠馬リバティアイランドを始めG1馬7頭と激突する世紀の一戦を前に、トレーナーは「素晴らしいメンバー。メンバー表はあまり見たくないですね」とおどけたが、「いい状態にもっていけるようにしっかり取り組みたい」と気を引き締める。2400メートルは日本ダービーで2着、ドバイ・シーマクラシック(2410メートル)で逃げ切りVとまったく問題はない。「体つきも頼もしくなって堂々としている」と木村師は成長も感じ取る。史上3頭目のG1出走機会最多タイ6連勝、そして歴代最多の賞金20億円の大台に向け、一点の曇りもない。(松末 守司)

ルメールに聞く

―前走の天皇賞・秋は強かった。

 「スタートからゴールまで速いペースを維持することができて、フットワークもよかった。本当に世界一の馬でした」

 ―時計も1分55秒2と驚異的だった。

 「G1レベルでこういう競馬ができたのはすごい。楽勝でした。この馬がどこまで行くのか、まだ分からないです」

 ―今回はリバティアイランドとの初対戦になる。

 「今年の3歳牝馬の中でもちろん一番強い。彼女はイクイノックスと一緒。スピードとスタミナのコンビネーションがすごい。オークスは素晴らしかったです。(斤量)54キロで大きなチャンスがあります」

 ―この2頭の対戦に注目が集まっている。

 「イクイノックスに乗っている時は、いつも通り勝つ自信があります」

スポーツ報知

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