土曜付G1企画「展開王」、
ジャパンCは東京本社・田井秀一(30)が担当する。現役最強の2頭が激突する世紀の一戦に、3年前の3冠馬3頭対決のイメージをダブらせ、勝負どころで“前にいる方”有利との見立てだ。
予想の根拠の99%は馬体だが、各出走馬が決め技を持つG1レベルになれば、残り1%が重要になってくる。ターフに潜む“魔物”展開だ。先週の
マイルCS(☆△◎)は差し有利の展開になりやすく、末脚を使える馬体に印を集めた。では、
ジャパンCはどうか。
パンサラッサが悔いなき大逃げ。
タイトルホルダーもいるとなれば…。
キセキの大逃げに沸いた20年とイメージが重なる。
縦長。馬群はばらけ、進路取りは比較的スムーズになりやすい。世界一
イクイノックス、3冠牝馬
リバティアイランドがともに後ろからやられるシーンは想像しづらい。両者が不利なく直線を向くと仮定すれば、前にいる方が勝つだろう。早めに抜け出した
アーモンドアイが
コントレイル&
デアリングタクトの追い上げを完封したように。
では、自在性にたけた
イクイノックスに分があるか。否。戦績をじっくり見てもらいたい。注目すべきはダメージが残った休み明け2戦目の初角の位置取り。
新馬戦(3番手)→
東スポ杯2歳S(10番手)
皐月賞(7番手)→ダービー(16番手)
ドバイシーマクラシック(1番手)→
宝塚記念(16番手)
これまでシーズン3走したことがない、明らかな一走入魂型。2戦目は前進気勢に陰りが出る。昨秋は
天皇賞・秋→
有馬記念と日程にゆとりがあったが、今年はスーパーレコードを出した天皇賞からキャリアで断トツ最短の中3週のローテーションだ。この唯一の弱点さえ克服してくるようなら、もうお手上げだが。
◎
リバティアイランドの
秋華賞は明らかに
ジャパンCを見据えた仕上げだった。筋肉の質を上げ、最終追いに騎乗した川田も上積みについて「もちろん」と即答した。こちらは叩き良化型。後方に置かれた
桜花賞から、今回と同じ中5週だった
オークスでパフォーマンスを上昇させた。4キロの重量差で出脚にも差が出るはず。怪物牝馬が世紀のビッグマッチを制し、
年度代表馬へ。
スポニチ