将来性豊かな若駒がそろった「第10回京都2歳S」は25日、京都競馬場で14頭で争われ、1番人気
シンエンペラーがレースレコード(1分59秒8)で差し切り、デビュー2連勝で重賞初制覇。20年
凱旋門賞馬
ソットサスの全弟で昨年アルカナ・
ドーヴィル1歳セールで日本円にして約3億円で落札された高額馬がG1につながる賞金加算に成功した。
さすがは
凱旋門賞馬の全弟だ。後方で進めた
シンエンペラーが向正面から位置を上げながら直線へ。馬群で窮屈な場面がありながらも、臆することなくスペースから鋭く脚を伸ばして差し切った。モレイラは「前半はスムーズな競馬ではなかったけど、直線でステッキを入れてから素晴らしい反応でした。能力が高い馬しかできない勝ち方」と絶賛した。
矢作師は「負けたと思ったよね。まだ本当に走りが子供で、その中で勝ち切るんだから」と驚きの口ぶり。レースセンスや馬群を割る勝負根性もそうだが「能力自体が高いよね。伸びしろがまだまだあると思わせる」とうなった。今後については状態面に問題がないことを前提として、
ホープフルS(12月28日、中山)を視野に入れている。「英ダービーに登録していないんだよな。何か方法がないのか探ってみないと」とポツリ。すぐに気を取り直して「半分リップサービスだよ」と、報道陣を笑わせた。
7歳上の半姉
シスターチャーリーは18年BCフィリー&メアターフ、19年フラワーボウルSなど米国で芝G1を7勝。5歳上の全兄
ソットサスは20年
凱旋門賞を制した。母スターレッツシスターは先日せん痛で息を引き取ったが、その子供が日本で頭角を現した。いずれは世界に羽ばたく日が来るのか。夢が広がる勝利となった。
シンエンペラー 父
シユーニ 母スターレッツシスター(母の父
ガリレオ)21年4月30日生まれ 牡2歳 栗東・矢作厩舎所属 馬主・藤田晋氏 生産者・フランスのモンソー厩舎 戦績2戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金4069万7000円 馬名の意味は真の皇帝、新しい皇帝。
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