ダートの重賞は総じてリピーターの活躍が目立つ。
チャンピオンズカップ(3歳上・GI・ダ1800m)の前身の
ジャパンカップダートも例外ではなく、
トランセンドが10年と11年に連覇を達成。05年覇者の
カネヒキリは3年後の08年に2勝目を挙げている。また、00年覇者の
ウイングアローが01年に2着、07年覇者の
ヴァーミリアンが08年に3着になるなど、複数年に渡って活躍した馬は多くいた。
しかしながら舞台が中京に替わり、レース名がチャンピオンズCとなった14年以降、傾向は変わったようにも思える。まずは連覇を狙って参戦した5頭の成績を紹介したい。(左から年・着順・馬名・人気・馬番)
・15年5着
ホッコータルマエ(2番人気・13番)
・17年11着
サウンドトゥルー(2番人気・14番)
・20年4着
クリソベリル(1番人気・15番)
・21年2着
チュウワウィザード(3番人気・13番)
・22年4着
テーオーケインズ(1番人気・12番)
一目瞭然、厳しい結果が目立つ。連覇はゼロ。それどころか、2着すら21年
チュウワウィザードの1頭しかいない。しかし、この成績だけを見て「チャンピオンズCは複数年に渡って好走しづらいレース」と結論付けるのも乱暴だ。注目したいのは、連覇を目指した5頭の馬番。いずれも12〜15番だったが、実は中京ダ1800mは外枠が不利なコース。実際、過去9回の勝ち馬のうち、8頭が1桁馬番だったのだ。
確かに連覇した馬はいない。しかし、
チュウワウィザード以外にも、
ゴールドドリームが17年1着→19年2着→20年2着、
サウンドトゥルーが15年3着→16年1着、
インティが19年3着→20年3着→21年4着など、複数年に渡って好走した馬は多くいる。したがって連覇が出ていないのは「枠の運」に因るところが大と結論付けていいだろう。今年は昨年の覇者
ジュンライトボルトが引退したので不在だが、一昨年覇者の
テーオーケインズ、昨年2着の
クラウンプライドがエントリーしている。もちろん、枠順は要チェックだが、ともに1桁馬番なら十分にチャンスがあるはずだ。