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【ジャパンC】G1今年6勝目 ルメールは涙「イクイノックスがみんなの記憶に長く残ってほしい」

スポニチ
  • 2023年11月27日(月) 05時29分
 26日に東京競馬場で行われた「第43回ジャパンC」は単勝1・3倍の圧倒的1番人気イクイノックスが道中3番手から抜け出して4馬身差の快勝。これで昨年の天皇賞・秋からG1・6連勝、G1出走機会最多連勝記録(テイエムオペラオー00年天皇賞・春〜01年天皇賞・春ロードカナロア12年スプリンターズS〜13年香港スプリント)に並んだ。クリストフ・ルメール(44)は今年のJRA・G1・6勝目。年内あと5戦あり、20年に自身がマークした8勝に迫る勢いのパフォーマンスを見せている。

 8万5000人を超える大観衆に、イクイノックスの馬上から手を振るルメール。勝負服の袖で何度拭っても、あふれ出す涙は止まらなかった。G1・6連勝の偉業を達成した相棒の激走に感動し、極限まで高まったプレッシャーからは解放された。まずは英語で「ハッピー。リリーフ(安心)。プラウド(誇り)」と感情を説明。続いて「今日はなぜかアドレナリンが高まっている状態でした。ゴール前に戻って来て観客の皆さんの喜んでいる姿を見て、特別な感情が湧いてきました」と流ちょうな日本語で続けた。

 好位3番手から抜け出し独走態勢。最後は手綱を緩める余裕の完勝に「ベストパフォーマンス。イクイノックスは自分の仕事をよく分かっている。自信を持って乗ったし、直線は信じられない反応をしてくれた」。ルメールは最強の走りをありったけの賛辞で称えた。「賢いし、乗りやすいし、おとなしい。ポニーみたい。誰でも乗れると思いますよ」と絶賛するパートナー。「世界一のファンタスティックな馬に騎乗できて、私は恵まれています。イクイノックスがみんなの記憶に長く残ってほしいです」と願った。

 日本でのG1初騎乗は03年ジャパンC。フランス調教馬アナマリーで12着だった。あれから20年。今回の勝利でジャパンCは通算4勝目。武豊と並ぶ最多勝利記録になった。「知らなかった。ジャパンCは夢でしたから。信じられないです」と話すと、また涙があふれ出した。「世界でも凄く大事なレース。日本ではダービーと同じくらい特別。勝つことができて凄くうれしい」。

 陣営は明言を避けたがファンは暮れの大一番、有馬記念への参戦を熱望する。誰よりルメール自身が「僕にとっての特別な馬。もっと勝ちたい」と望む。レース後の場内インタビュー。ルメールは「次のレース?もう決まっています」とリップサービスし、慌てて「まだ分からない」と苦笑いするシーンがあった。グランプリで見る者を陶酔させる最強の走りを再び。世界中の競馬ファンが望んでいる。

 ○…ルメールの年間JRA・G1勝利数は20年の8勝(フェブラリーS天皇賞・春ヴィクトリアマイルスプリンターズS天皇賞・秋エリザベス女王杯マイルCSジャパンC)がキャリアハイかつJRA記録だ。現時点で今年6勝。自身の記録更新なるか。今週のチャンピオンズCグロリアムンディ、来週は香港(香港国際競走)に行かず阪神JFで赤松賞勝ちのステレンボッシュに騎乗する。

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