中山土曜メイン、暮れの名物マラソンレース「第57回スポニチ賞ステイヤーズS」の追い切りが行われた。3歳
キングズレインが美浦Wコース併せ馬で絶好の動き。重賞初制覇へ万全をアピールした。
「活気があるし、出来は間違いなくいい。これは楽しみになったね」
手塚師も思わずうなる最終リハだった。
キングズレインは新コンビ・ビュイックを背に、Wコースで
マイネルファンロン(8歳障害未勝利)と併せ馬。5馬身追走する形でスタートし、道中は折り合いに専念する。じわじわ差を詰め迎えた直線。抑え切れない手応えで内から僚馬をあっさりかわすと、ゴール前は鞍上の合図にしっかり反応し鋭伸。5F68秒2〜1F11秒7をマークし1馬身先着した。
初めてコンタクトを取った英国の名手は、絶品の動きに興奮気味。「グッドコンディション!彼の前走を見ていたが、やっぱり
グッドホースだね」と褒めちぎった。手塚師は「正直に言ってくれるジョッキー。ダメな時はダメって言うからね。そんな人がそう言うんだから、本当に状態はいいんだろうね」と鞍上の
ジャッジを信頼する。
秋初戦となった前走
セントライト記念(5着)を叩き馬体が変貌。「前までは幼児体形だったけど、しっかり筋肉が見えるようになってメリハリもある。背も大きくなった。大人になったね」。“マッチョ化”に伴い、走りの
バランスも良化。クモズレ(後肢の球節の下部にできる円形のむくれ傷)の心配がなくなり、ここまで順調に調教を積めている。
舞台は中山3600メートル。経験の浅い3歳にとって過酷な条件だが、ビュイックは「この馬はおそらくステイヤー。乗りやすい馬だし問題はないね」と適性に太鼓判を押す。手塚師が「重賞を勝てる力はある。(19年V)
モンドインテロより自信はあるよ」と期待する。そのモンドをVへと導いたビュイックの手綱が、何より心強い。念願の重賞初Vへ準備は整った。
スポニチ