「チャンピオンズC・G1」(3日、中京)
このまま終わるわけにはいかない-。21年
帝王賞、チャンピオンズC、そして22年JBCクラシックと獲得してきたG1タイトルは3つ。砂の王者として君臨した
テーオーケインズが、もう一度輝きを取り戻すべく、桶狭間の大一番へ臨む。
決戦2日前の1日。栗東坂路を軽快に駆け上がる姿を確認した高柳大師は「変わりなく、いい動きを見せてくれています。雰囲気も悪くない」と満足げにうなずいた。戴冠を果たした一昨年、そして勝負どころの反応が悪く、4着に敗れた昨年は、ともに単勝1番人気。見えないプレッシャーの連続だった。だが、新興勢力の台頭もあり、幾分気楽な立場で臨める今回は指揮官の表情も柔らかい。
「昨年は状態面が整わずに苦労した面がありましたからね。それに比べれば、明らかに順調な調整ができた今年の方が状態はずっといい。その分、プレッシャーなく戦いに向かうことができます」と力強く言い切った。
引いた枠は3枠4番。一昨年に制した時と同じ赤帽だ。「いい枠をもらいました。まだゲートの不安がなくなったわけではないので、偶数番というのはいい」とトレーナーは、追い風を感じつつ気持ちを引き締めた。
年内での引退が決まり、残された時間はあとわずか。全盛期の力には及ばないかもしれないが、それでも…。若き才能たちに、王者の神髄を見せつける。
提供:デイリースポーツ