いよいよ、今週から2歳GI。まずは牝馬限定の
阪神ジュベナイルフィリーズだが、
ブリックスアンドモルタル、
スワーヴリチャード、
カリフォルニアクローム、
ニューイヤーズデイ、
アルアインといった新種牡馬の産駒たちがエントリーしている。
先週の
葉牡丹賞では同じく新種牡馬の
レイデオロ産駒が勝利。来週以降の牡馬牝馬混合のGIでも新種牡馬が続々とエントリーすることになりそうだ。
【12月9日(土) 阪神ダート1800m】
◆
セクシーブーケ(牝、父
Liam's Map、
母Shurakaa、栗東・
田中克典厩舎)
父
Liam's Mapは現役時代にBCダートマイルでG1を制覇。母系にはムーランドロンシャン賞などG1で6勝を挙げた
Baaeed(父
Sea The Stars)がいる血統。
本馬はゲート試験合格後に一旦放牧に出て、11月に栗東へ再入厩。11月22日のCWでは6F82.7秒をマークして、潜在能力の高さをアピール。11月29日のCWではレースでも騎乗予定の
坂井瑠星騎手が跨り、3頭併せの真ん中。新馬と古馬3勝クラスが相手だったが、いずれにも先着して、ラストは11.4秒の伸び。「11月15日のCW追い切りで騎乗した
北村友一騎手が褒めてくれていましたからね。動くとは思っていましたが、やるごとに良くなってきましたよ」と
田中克典調教師。
【12月10日(日) 阪神芝1600m(牝)】
◆
ウィップスティッチ(牝、父
スワーヴリチャード、
母メンディド、栗東・
庄野靖志厩舎)
半姉
ポリーフォリア(父
キタサンブラック)は未勝利、1勝クラスと連勝している。本馬は父が新種牡馬
スワーヴリチャード。現役時代に父を管理した厩舎だが、京都芝1800mの新馬戦を勝った
サブマリーナなど、すでに3頭の産駒が勝ち上がっている。
11月9日にゲート試験を合格。その後も栗東に在厩して調整を続けており、11月22日の坂路では4F53.4秒、2F24.7秒と優秀な時計をマーク。11月29日のCWでの3頭併せは一番遅れてしまったが、時計は4F50.5秒、3F35.8秒と速く、能力の高さを示す数字は出している。「まだ器用さに欠けるところはあって、もっと良くなってくると思います」と
庄野靖志調教師。
【12月10日(日) 阪神芝2000m】
◆
ストーンズ(牡、父
ドゥラメンテ、
母ジェイウォーク、栗東・
友道康夫厩舎)
母は2018年BCジュ
ベナイルフィリーズを勝っており、同年の2歳牝馬チャンピオンにもなっている。本馬はその初仔で、2022年セレクトセール1歳では3億円(税抜き)という高額で落札されている。
夏の函館でゲート試験を合格後は牧場で調整。栗東へ入厩してからはじっくりと時間をかけて乗り込まれており、坂路とCWを併用して追い切りを積み重ねている。「先週のCWでの3頭併せは
コルレオニス(2歳未勝利)に遅れましたが、この馬自身は3F36.7秒、1F11.4秒としっかり動いていました」と
友道康夫調教師。なお、鞍上は今週から短期免許で騎乗予定のL.モリス騎手が予定されている。
◆
ホームアンドドライ(牡、父
シュヴァルグラン、
母セイリングホーム、栗東・
高柳大輔厩舎)
父
シュヴァルグランは今年の新種牡馬。勝ち上がり頭数は多くないものの、
メリオーレム(栗東・
友道康夫厩舎)が京都芝2000mで未勝利勝ち。父が現役時代に活躍した芝中長距離が主戦場なら、これからの活躍が見込まれる種牡馬といってよいのかも知れない。
本馬は9月8日のゲート試験に合格した後、牧場で調整。11月に栗東へ再入厩して、調整を進めているが「少し子供っぽいところがあって、もっと集中力が出てくればという面はありますが、追い切りでは楽に時計が出ますし、スタミナもありますよ」と
高柳大輔調教師。レースでの鞍上は
鮫島克駿騎手が予定されている。
(取材・文:井内利彰)