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【尾形充弘元調教師のザ・戦評】レモンポップあっぱれのひと言

デイリースポーツ
  • 2023年12月04日(月) 06時00分
 「チャンピオンズC・G1」(3日、中京)

 1番人気に推された今年のフェブラリーS覇者レモンポップが、果敢にハナを切り、横綱相撲で見事に戴冠を果たした。14年に中京開催となって以降、一度も馬券圏内に入ったことのない8枠も何のその、史上4頭目となる同一年JRAダートG1完全制覇を果たした。2着は12番人気ウィルソンテソーロ、3着には9番人気ドゥラエレーデが入り、3連単は190万2720円の大波乱となった。

  ◇  ◇

 それにしても…ダートG1は難しいですね。前哨戦が大井に盛岡、韓国と、それぞれ砂質が違いますし、レースレベルの比較が難しい。改めて、そう思わされた一戦でした。

 勝ったレモンポップは戦前、距離が長いとか、大外枠では厳しいと言われていましたが、坂井君は腹をくくってハナへ。平均よりも気持ち速いぐらいのペースでしたが、「来るなら来い!」というぐらいの強気な騎乗。ゴール前は脚色が怪しくなったものの、正直言って、これほど強い競馬をするとは思いませんでした。あっぱれのひと言です。ウシュバテソーロも強いですが、この勝利で最優秀ダート馬は確定でしょうか?とにかく、チャンピオンに値する素晴らしい走りでした。

 2着ウィルソンテソーロは前が流れていたこともありましたが、それにしてもハマりましたね。若い原君も自信を持って乗っているように見受けられました。関東の田中博師、小手川師といった若手トレーナーがワンツーを決めてくれて、とてもうれしかったです。

 私が期待したセラフィックコールは10着に敗れました。道中はステッキが入っていて、4角では大外へ。さすがにあそこからでは届きません。砂質が合わなかったのか、連戦の疲れなのか…。力はある馬なので、また巻き返してほしいところ。

 ダート路線が海外や地方へ分散されている現状を冒頭でも触れましたが、これによりフェブラリーSとチャンピオンズCの価値が少しボヤけてしまうように感じるのは残念。JRAのG1として、番組体系をしっかり整備してほしいなと個人的には思っています。(元JRA調教師)

提供:デイリースポーツ

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