バーデン大賞連覇や
凱旋門賞制覇など、欧州各国の重賞で活躍した独の名牝
デインドリームが、8月末に死亡していたことがわかった。
同馬は
父Lomitas、
母Danedrop、母の
父デインヒルという血統。10年6月にP.シールゲン師のもとでデビュー勝ちを収めると、2歳時から積極的に遠征を続け、11年5月の伊
オークス(伊G2)で重賞初制覇を飾る。同年夏にはベルリン大賞(独G1)、バーデン大賞(独G1)と連勝。続く
凱旋門賞では後続に5馬身差を付ける圧勝で、ドイツ産馬初、ドイツ調教馬36年ぶりの同レース制覇を果たす。
その後挑戦した
ジャパンCは6着だったが、翌年にはバーデン企業大賞(独G2)や、
キングジョージVI世&
クイーンエリザベスS(英G1)を制覇。さらにバーデン大賞(独G1)を連覇したが、
凱旋門賞は在厩施設の感染症の影響で出走叶わず。結果としてバーデン大賞がラストランとなったが、通算で17戦8勝(うちG1・5勝、重賞7勝)。ドイツ史上最強とも称される輝かしい成績を残して、現役生活に幕を閉じた。
引退後はイギリスで繁殖牝馬となり、20年末に輸入されて再来日。今夏に死亡するまで英・日で計8頭の仔を送り出した。これまでの産駒に重賞勝ち馬はいないが、現2歳には
ドリーミーデイ(牝2、美浦・
久保田貴士厩舎)がスタンバイ。また、孫世代も活躍しており、
ルージュエヴァイユ(牝4、美浦・
黒岩陽一厩舎)が今年の
エリザベス女王杯で2着に入ったほか、2日の中山2Rで
リーチユアドリーム(牝2、美浦・
黒岩陽一厩舎)が初白星を挙げている。