「
勝島王冠」(7日、大井)
5番人気の
サヨノネイチヤが鼻差の接戦を制して、待望の重賞初制覇。「
東京大賞典・G1」(29日・大井)への優先出走権を獲得した。1番人気の
ライトウォーリアは2着に惜敗。3着には6番人気の
ロードレガリスが入った。
約5分に及ぶ長い写真判定。わずか鼻差の決着-。重賞初挑戦となった
サヨノネイチヤに勝利の女神がほほ笑んだ。デビューして12戦目。ここまで全て連対を果たしてきたが、今回は歴戦のつわものがそろったS2戦。坂井英師も「力試し」と話していたが、最高の結果となった。
序盤は先行集団を見ながらの中団。ラスト100メートル過ぎで
ロードレガリスを競り落とした
ライトウォーリアが先頭に立つと、その外からこん身の力で襲いかかった。そのまま馬体をそろえてのフィニッシュ。鞍上の
西啓太は自信があったのか、左手で馬の頭を軽くポンと叩き、そのまま小さく
ガッツポーズだ。
「差した感覚はあったんだけど…。ちょっとヒヤヒヤしました」と、掲示板を確認しながら胸をなで下ろした。自身にとっては約5年ぶり通算2つ目のタイトル。当時は乗り代わりで回ってきたチャンスだったが、今回はデビューからコンビを組む思い入れのあるパートナー。29歳の主戦は「最初のころから大きなところの取れる馬だと思っていました。まだヤンチャだけど、走ることに前向きです」と胸を張った。
トレーナーも「西ジョッキーが上手に誘導してくれた。うれしいのひと言」と満面の笑み。
東京大賞典の優先権は獲得したが「ここに全力投球だったし、少し休ませてあげたい」と話し、来年はブリリアントC(24年4月9日・大井)から
帝王賞(24年6月26日・大井)の青写真。楽しみな新星の誕生だ。
提供:デイリースポーツ