引退競走馬たちによる乗馬・馬術の大会がある。「RRC(Retired Racehorse Cup)ファイナル大会」は、今月15日から17日まで、東京都世田谷区の
JRA馬事公苑で開催。各地域の競技大会で上位に入った元競走馬たちが、オリンピック・パラリンピックも行われた会場で熱戦を繰り広げる。
RRCは
2018年にスタートした比較的新しい大会。日本において、乗馬・馬術競技は従来から引退競走馬の活躍の場であったが、世間への認知度は低かった。そこでなじみ深い競走馬の引退後の活躍を、より広く紹介することの一環として競技会を実施している。
大会の規模も年々大きくなり、スタート時は160エントリーだったものが、大会数や種目の増加により今年のエントリー数は671と約4倍。レースで実績を残した馬も参戦しており、22年のファイナルには18年
スプリンターズSで3着の
ラインスピリットや18年の
鳴尾記念覇者の
ストロングタイタンが出場している。
今大会には18年
有馬記念の覇者である
ブラストワンピースが馬場馬術に出場。現役時代は18戦7勝(重賞5勝)と実績を残し、乗馬に転向後は今年、北海道大会2位の成績でファイナルに駒を進めた。またGI出走経験のある
ジナンボーや、福島競馬場で誘導馬を務める
ショウナンアンセムもエントリーする。
そんな大会が行われるのは今年11月に
リニューアルしたばかりの
JRA馬事公苑で、21年に行われた東京2020オリンピック・パラリンピックの会場。世界大会の熱戦も行われた馬場で、かつて応援していた馬が「乗馬になってこんな競技をしている」と、成長した姿を目の当たりにする機会となりそうだ。
ファイナル大会を主催する全国乗馬倶楽部振興協会は大会の見どころについて、「競馬をしたことのない人でもダイナ
ミックな動きや馬が醸し出す気品、人馬一体のパフォーマンスを見て楽しんでいただきたいです」とアピール。引退競走馬たちの“今”を応援しに、会場へと足を運ばれてはいかがだろうか。