◆第59回中日新聞杯・G3(12月9日、中京・芝2000メートル、良)

　第59回中日新聞杯・G3は9日、中京競馬場で行われ、単勝2番人気のヤマニンサルバム(三浦)が重賞初勝利を挙げた。冠名「ヤマニン」にとっては12年ぶりのうれしい重賞タイトルとなった。

　力強く押し切った。残り1ハロン。ヤマニンサルバムが好位のインから抜け出しにかかる。外からハヤヤッコに詰め寄られたが、父イスラボニータ譲りの豪快なフットワークは最後まで乱れぬまま。3／4馬身差をつける完勝で、重賞初制覇を決めた。

　継続騎乗の三浦は「(体が)起きてすごくいい感じでした」と返し馬で出来の良さを感じとっていた。前走は逃げ切りだが、今回は好位抜け出し。「ハナにこだわらず、ためていこうと」と自信を胸に手綱を執った。

　中京は6戦5勝。中京芝での5勝(平地)は12年のコース改装後初めてで、無類の巧者ぶりを発揮している。冠名「ヤマニン」のJRA重賞勝利は11年シリウスSヤマニンキングリー以来、12年2か月ぶりだ。「来年、再来年は大きいところを狙いたいですね」と中村調教師は笑顔。その視線の先には明るい未来が広がっている。(玉木　宏征)

　◆ヤマニンサルバム　父イスラボニータ、母ヤマニンエマイユ(父ホワイトマズル)。栗東・中村直也厩舎所属の牡4歳。北海道新冠町・錦岡牧場の生産。通算20戦6勝。総獲得賞金は1億5232万3000円。重賞初勝利。馬主は土井肇氏。

スポーツ報知