本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。

　今週の平地重賞競走は土曜日に阪神C(GII)、日曜日に有馬記念(GI)が行われます。その中から中山競馬場で行われる有馬記念を取り上げます。まずは過去の傾向から。

　過去10年の有馬記念における、前走クラス別成績を見ていきます。過去10年の有馬記念では前走で国内外のGIに出走していた馬が9勝2着9回3着10回と良績が集中しています。一線級が揃う一戦ですので、やはり王道と言える路線から参戦してきた馬が強さを見せるのでしょう。

　前走がGI以外だった馬で3着内に好走したのは2頭のみ。この2頭は前走GIIに出走し3着以内に好走していました。さらにこの2頭にはGIで3着以内に好走した実績もありました。前走GII組はその時の着順、GIでも好走出来る裏付けとなる実績が必要不可欠と言えそうです。

　続いては、過去10年の有馬記念での前走着順別成績です。過去10年の有馬記念では前走4着以内の馬が10勝2着5回3着7回と結果を残しています。前走である程度の結果を残し、近況のリズムに狂いのない馬が有利と言えます。

　一方、前走5着以下だった馬は2着5回3着3回。この8頭は全てGIでの連対実績を有していました。前走で5着以下だったとしても、GIで上位争いに持ち込めるほどの地力がある馬は巻き返す可能性がある事は覚えておきたいところです。

　それでは早速ですが、今週の有馬記念でAIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。

◆特殊な条件でも不安なし

ディープボンド

　有馬記念は3年連続で出走となる本馬。21年は2着と好走。勝ち馬のエフフォーリアとは0秒1と僅差でしたし、クロノジェネシスやタイトルホルダーなどの実績馬には先着しています。22年は8着と結果を残せていませんが、大外枠(8枠16番)から前の位置を取りに行った事に加え、先行した馬が苦戦する展開になった事が敗因と考えられます。

　天皇賞(春)(GI)で3度の2着があり、芝2200mの京都新聞杯(GII)で重賞初制覇を飾るなど、非根幹距離での実績は豊富です。有馬記念も非根幹距離の芝2500mで行われますので舞台としては申し分ないと言えます。展開や枠順などが鍵になりそうですが、力通りに走る事が出来れば好走する可能性も十分にありそうです。

ソールオリエンス

　ここまで6戦3勝2着2回3着1回と複勝率100%。コースや距離など問わず常に安定した走りを見せているのは本馬の総合力が高いからこそと言えます。デビューから3戦3勝で皐月賞(GI)を制したように能力は世代トップクラスと言えます。

　前走の菊花賞(GI)では勝負所で外々を回すロスのある競馬で3着。上位2頭とは勝負所での立ち回りの差が出た印象です。それでも直線での伸び脚には見どころはありましたし、能力の高さは十分に示した内容と言えます。今回の中山は皐月賞を勝っている舞台で適性は十分。また、今回は長く主戦を務めた横山武騎手から川田騎手へ乗り替わりとなります。川田騎手は先週の朝日杯FS(GI)でも乗り替わりで結果を出していますし、その手腕にも期待したいところです。

スターズオンアース

　前走のジャパンC(GI)ではイクイノックス、リバティアイランドに次ぐ3着と好走。そのジャパンCは蹄の不安で天皇賞(秋)(GI)を回避し、5月のヴィクトリアマイル以来の休み明けでの出走となりました。それでも一線級相手に好走しているのですから、その能力の高さに疑う余地はありません。今回は休み明けを叩いた上積みが見込めますし、前走以上のパフォーマンスにも十分期待が出来ます。

　有馬記念の舞台となる中山芝2500mには初めての出走となりますが、スターズオンアースはこれまで3着以内を外していないように安定感は抜群です。どんなコースでも結果を残していますし、特殊な条件が舞台となるここでも力通りの走りを見せてくれるはずです。

　今回は以上となりますが、枠順確定後の週末版では枠番や調教時計、天候などが加味されます。現時点で浮上しなかった馬が急上昇する事もありますので、そちらも楽しみにお待ちください！