グランプリは5人の外国人騎手が花を添える。中でも短期免許を取得して暮れの大一番に
トライする“新顔”3人に注目だ。
プラダリアに騎乗するバウルジャン・ムルザバエフ(31=
カザフスタン)と、
ウインマリリンとコンビを組むルーク・モリス(35=英国)はともに
有馬記念初騎乗。トム・マーカンド(25=英国)は2年連続の大舞台で、今年は
ディープボンドとタッグを組む。日本が誇るビッグレースに対する思いを聞いた。
すっかり日本に溶け込んでいる。ムルザバエフは昨年12月に初めて短期免許を取得、3月まで
JRAで騎乗した。
ホープフルSの14番人気
ドゥラエレーデで
JRA・G1初制覇。インパクトを与えた。「前回、日本に来た時に友達がたくさんできました。日本の生活は全てがいいですね。日本食も大好き。体重のことがあるし、たくさん食べられないけどね」とすっかりお気に入り。話を聞いている際にも北村友や鮫島駿らに声をかけられていた。顔つきも日本人とどことなく似ていて、親近感が湧く。
新境地を切り開いた。ドイツで19年から4年連続リーディング。今年は仏アンドレ・
ファーブル厩舎の主戦として登用された。
凱旋門賞史上最多の8勝をマークしている名門との出合い。「フランスでシーズンを通してやるのが初めてでしたし、日本の短期免許も初めて。新しいチャレンジができて、ここまでは充実した一年でした」と振り返った。
今回の来日は2日から騎乗を開始、翌日のチャンピオンズCで
ドゥラエレーデを3着に導いた。当初はムーア騎乗の予定だったが、負傷のために席が空いた。1週間前倒しで免許を取得。「元々
ジャパンCを見に来る予定があったので。ムーアの枠が空いて、乗ることができました」と経緯を語った。
有馬記念は
ドゥラエレーデと同じ池添厩舎の
プラダリアと初コンビを組む。「
有馬記念の映像はいっぱい見ています。ビッグレースに乗れるのがうれしい。気負わないように、いつもと同じ気持ちで乗りたい」と意気込みを語った。トレーナーの信頼も厚く、厩舎の忘年会にも参加したという。今年も師走の中山に
ビッグプレゼントを届ける。
◇バウルジャン・ムルザバエフ 1992年9月17日生まれ、
カザフスタン・アル
マトイ出身の31歳。07年に
カザフスタン見習騎手免許取得、16年にドイツ騎手免許取得、19〜22年まで4年連続ドイツリーディングに輝く。今年からフランスに拠点を移し、名門アンドレ・
ファーブル厩舎の主戦を務める。
JRA通算215戦27勝、うちG11勝を含む重賞3勝。1メートル69、54キロ。
スポニチ